ミュージカル『ロックオペラ モーツァルト』 (Mozart L’opera Rock)についてまとめました。
????『ロックオペラ モーツァルト』はこんな作品????
- 『1789』、『キング・アーサー』などのドーヴ・アチア氏によるフランス発の大ヒットミュージカル
- モーツァルトの原曲をポップ・ロック化
- 天才として「光」の中を生きた「モーツァルト」と、その影「サリエリ」
- モーツァルト17歳から亡くなる35歳まで描いている
きねちゃん
基本情報
音楽・脚本・歌詞・演出(2013年版)
音楽:ドーヴ・アチア 他(モーツァルトやサリエリの曲もあり)
脚本:ドーヴ・アチア、フランソワ・シュケ
歌詞:ドーヴ・アチア、ヴァンサン・バギアン、パトリス・ギラオ
演出:フィリップ・マッキンリー
初演:パリ2009年(演出:Olivier Dahan) 日本2013年
2013年の日本版の演出は、『スパイダーマン ターン・オフ・ザ・ダーク』、『ボーイ・フロム・オズ』などブロードウェイで活躍しているフィリップ・マッキンリー。
『ロックオペラ モーツァルト』あらすじ
神童と呼ばれ、幼い頃からもてはやされたヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。
ヴォルフガングの良き理解者であったシュラッテンバッハ大司教が亡くなり、
ザルツブルクの大司教にコロレドが就任したことで状況が一変する。
コロレドの支配下で作曲しなければいけない事に嫌気がさし、
ヴォルフガングは父レオポルトの反対を押し切って母とマンハイムへ旅に出る。
そこでのちの妻になるコンスタンツェ・ウェーバーに出会うが、
ヴォルフガングが恋に落ちたのはコンスタンツェの姉で歌手志望のアロイージアだった。
しかし父レオポルトから、すぐにアロイジアと別れパリに向かうよう命じられる。
ところがそのパリでヴォルフガングは成功を収めることができず
最愛の母を亡くしてしまう。
大きな挫折を味わったヴォルフガングは、再会したアロイジアに振られてしまう。
ザルツブルクに戻ったヴォルフガングは再びコロレド大司教に仕えるが、
我慢ならずザルツブルクを飛び出しウィーンへやってくる。
ウィーンではヨーゼフ2世に仕え、オーストリア宮廷で成功を収めていたアントニオ・サリエリと出会う。
サリエリはヴォルフガングの音楽の才能に憧れると同時に嫉妬に駆られる。
「ドイツ語のオペラを作りたい」「人々に音楽を楽しんでほしい」と考えるヴォルフガング。
しかし「オペラはイタリア語でなければならない」「音楽家は雇い主(=貴族)の意に沿う作品を作るもの」ことが当時の常識。
ヴォルフガングの考えはあまりに革新的で、宮廷お抱え作曲家のサリエリや国立劇場支配人のローゼンベルク伯爵など保守派にとって理解しがたいものだった。
誰もがヴォルフガングの失敗を予想していが、ヴォルフガングのドイツ語オペラ『後宮からの逃走』は成功を収める。
しかしヴォルフガングの才能を見抜き自分の地位が脅かされると危惧したサリエリやローゼンベルグ伯爵の妨害により、
『フィガロの結婚』などの演奏会が打ち切られる。
仕事を無くし収入の途絶えたヴォルフガング。その頃、最愛の父レオポルトも亡くす。
ある日、ヴォルフガングに「レクイエム」の作曲を依頼する謎の男があらわれる。
「これは自分自身のレクイエムだ」
のめり込むように作曲するヴォルフガング。
一方サリエリは宮廷楽長に任命され出世していた。
しかしヴォルフガングの才能と自身の凡庸さを一番理解しているのは自分自身だった。
自分自身を騙すことは出来ない。
サリエリは病床のヴォルフガングを訪ねる。
未完の「レクイエム」の素晴らしさにサリエリは言葉を失う。
登場人物&キャスト
登場人物 | キャスト |
---|---|
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト | 山本耕史/中川晃教(Wキャスト) |
アントニオ・サリエリ | 山本耕史/中川晃教(Wキャスト) |
コンスタンツェ | 秋元才加 |
酒場の主人/運命 | 鶴見辰吾 |
セシリア・ウェーバー | キムラ緑子 |
レオポルド・モーツァルト | 高橋ジョージ |
ナンネール・モーツァル | 菊地美香 |
アロイジア・ウェーバー | AKANE LIV |
フリードン・ウェーバー/ヨゼーフ2世 | 酒井敏也 |
コロレド大司教/後見人 | コング桑田 |
ローゼンベルク伯爵 | 湯澤幸一郎 |
アンナ・マリア・モーツァルト | 北村岳子 |
歌姫 | 北原瑠美 |
ダ・ポンテ | 上山竜司 |
ヨゼーファ・ウェーバー | 栗山絵美 |
ゾフィー・ウェーバー | 平田小百合 |
高橋竜太、大野幸人、青山航士、田川景一、千田真司、永野拓也、橋田康、東山竜彦、松之木天辺、明日香、香月彩里、清家とも子、塚越志保、丹羽麻由美、平井琴望、松島蘭、松林篤美
『ロックオペラ モーツァルト』ミュージカルナンバー
日本版(2013年)
曲 | 歌 |
---|---|
1幕 Overture | |
神の怒りの日 | 全員 |
不可能への挑戦 Penser l’impossible | レオポルト、ナンネール |
酒場の歌 La chanson de l’aubergiste | 酒場の主人 |
トラブル・メイカー Le Trublion | ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト |
ビン・バン・ブーン Bim bam boum | アロイジア |
言うべきかしら Ah! Vous dirais-je maman | コンスタンツェ |
アロイジアのアリア Aria extract from Il re pastore (歌劇「羊飼いの王様」よりK.208「むごい人よ、ああわたしをご覧なのね」) | アロイジア |
冷たい土の下へ Six pieds sous terre | コンスタンツェ、アロイジア |
罪と罰 J’accuse mon pere | レオポルト |
きみの胸のタトゥー Tatoue-moi | ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト |
薔薇の香りに包まれて Je dors sur des roses | ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト |
2幕 喜劇と悲劇 Comedie-tragedie | 運命 |
夢を支配する者 Place je passe | ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト |
心沈むとき Si je defaille | コンスタンツェ |
心沈むとき(リプライズ) Si je defaille | セシリア、ゾフィ、ヨーゼファ |
悲しみのアリア Aria extract from L’enlevement au Serail: Traurigkeit (歌劇「後宮からの逃走」より、アリア10) | カヴァリエリ |
痛みこそ真実 Le bien qui fait mal | アントニオ・サリエリ |
孤独な夜に別れを告げて Les solos sous les draps | コンスタンツェ、ナンネール、レオポルト |
殺しのシンフォニー L’assasymphonie | アントニオ・サリエリ |
フィガロの勝利 Le triomphe de Figaro | アロイジア、コンスタンツェ、アンサンブル |
安らかに眠って Dors mon ange | ナンネール |
勝利の代償 Victime de ma victoire | アントニオ・サリエリ |
ラクリモーザ Requiem – Lacrimosa | カヴァリエリ |
死すべき定めなら Vivre a en crever | ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト、アントニオ・サリエリ |
フィナーレ ひたむきに生きてこそ~きみの胸のタトゥー C’est bientot la fin/Tatoue-moi | 全キャスト |
フランス版
Act I
Ouverture (Orchestra)
Penser l’impossible (Leopold and Nannerl)
La chanson de l’aubergiste (The Innkeeper)
Le Trublion (Wolfgang Amadeus Mozart)
Bim bam boum (Aloysia)
Ah! Vous dirais-je maman (Constanze)
Six pieds sous terre (Constanze and Aloysia)
J’accuse mon père (Leopold)
Tatoue-moi (Wolfgang Amadeus Mozart)
La procession (Orchestra)
La mascarade (Orchestra)
Je dors sur des roses (Wolfgang Amadeus Mozart)
Act II
Comédie-tragédie (The Clown)
Place je passe (Wolfgang Amadeus Mozart)
Si je défaille (Constanze)
Le bien qui fait mal (Antonio Salieri)
Les solos sous les draps (Constanze, Nannerl and Leopold)
L’assasymphonie (Antonio Salieri)
Vive les noces de Figaro (Constanze and Aloysia)
Dors mon ange (Nannerl)
Victime de ma victoire (Antonio Salieri)
Vivre à en crever (Wolfgang Amadeus Mozart and Antonio Salieri)
C’est bientôt la fin (Company)
CD、ストリーミングなど
2013年日本版は中古品のみ
2013年公演では、中川晃教さんと山本耕史さんがモーツァルトとサリエリを交代で演じ、それぞれのバージョンがCDになりました。
Ver | モーツァルト | サリエリ |
---|---|---|
インディゴバージョン | 山本耕史 | 中川晃教 |
ルージュバージョン | 中川晃教 | 山本耕史 |
現在発売されておらず、中古品のみとなります。
フランス版(試聴可能です↓)
宝塚版(礼真琴・舞空瞳・万里柚美出演)
星組東京建物 Brillia HALL公演 フレンチ・ミュージカル『ロックオペラ モーツァルト』
Blu-ray、DVDなど
2013年日本版の映像は出ていません。
フランス版・Blu-ray(字幕なし)
フランス版Blu-ray出ています(在庫は都度確認)
私はフランス版DVD(現在廃盤)を持っているのですが、日本のブレイヤーでは再生できないのでPCで見る必要があるんですよね。ブルーレイ出ているのなら買いなおそうかな…なおブルーレイでも日本語字幕はありません。
Mozart, l’Opéra rock [Blu-ray]
宝塚(礼真琴・舞空瞳・万里柚美出演)Blu-ray
星組東京建物 Brillia HALL公演 フレンチ・ミュージカル『ロックオペラ モーツァルト』 [Blu-ray]
公演日:2019-12-14
公演会場:東京建物 Brillia HALL
潤色・演出:石田昌也
新トップコンビ礼真琴と舞空瞳のプレお披露目公演。