ミュージカル『キングアーサー』が、2023年1月~3月にかけて上演される予定です!
本作は、アーサー王伝説を描いたフランスのミュージカル『La legende du roi Arthur』がオリジナル。主人公アーサーを演じるのは浦井健治さん。
????ミュージカル『キングアーサー』はこんな作品????
- アーサー王伝説のフレンチミュージカル
- 『1789 』、『ロックオペラ モーツァルト』等のドーヴ・アチア氏が音楽、脚本、作詞
- 格好よく踊りたくなるフレンチロック。ケルティック調と合わさった曲もあり
- フレンチミュージカルらしい「ダンス」が見所(踊れるアンサンブルさん揃いです)
オリジナル、フランス版の『La legende du roi Arthur』はこんな感じ↓
浦井です!
キングアーサー。R&Jの世界観を彷彿させるdanceバリバリな群舞、フレンチロックで聖剣アクション!新感線で学んだ殺陣、頑張ります!そしてそして!
GUYS & DOLLSの全キャスト発表されました!
個人的に田代万里生くんとギャング仲間になるのが光栄です!https://t.co/XSROxojwVV— 浦井健治&STAFF (@Kenji_Staff) January 31, 2022
基本情報
音楽/脚本/日本版台本・演出/振付/初演
音楽、脚本、作詞:ドーヴ・アチア
日本版台本・演出:オ・ルピナ
翻訳・訳詞:高橋亜子
振付:KAORIalive
企画制作:ホリプロ
初演:フランス(オリジナル)2015年、日本(宝塚)2016年、韓国2019年、日本(ホリプロ)2023年
音楽、脚本、作詞を手掛けたのは、『1789 -バスティーユの恋人たち-』、『太陽王』、『ロックオペラ モーツァルト』、宝塚歌劇花組公演『CASANOVA』など人気フレンチ・ミュージカルの巨匠ドーヴ・アチア(Dove Attia)氏。
ミュージカル『キングアーサー』は、2015年9月にパリにて初演。2016年に宝塚歌劇団で(題名:『アーサー王伝説』)、2019年に韓国で初演、2022年再演。
2023年公演期間・会場
新国立劇場 中劇場(東京・初台)、2023年1月
高崎芸術劇場 大劇場(群馬)、2023年2月
兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール(兵庫)、2023年2月
刈谷市総合文化センターアイリス 大ホール(愛知)、2023年3月
他
ミュージカル『キングアーサー』あらすじ
ウーサー王亡き後、サクソン人の侵略を受けるブリテン王国。魔術師マーリンが守護神ドラゴンに救いを求めると、「ウーサー王の息子がこの国を救う」と言われる。
剣術大会に義兄ケイの従者として訪れたアーサー。剣術大会ではゴール国のメレアガン王子が優勝し、聖剣エクスカリバーを抜く権利が与えられる。
石に突き刺さったエクスカリバーを抜いた者が次の王となる。しかしメレアガンが引き抜こうとしてもビクともしない。
マーリンに促されたアーサーが試してみたところ、エクスカリバーを引き抜いてまう。
アーサーこそが次の王だ。
剣術の練習をするアーサー。そこへ、助けを求める使者がやってくる。
メレアガンの軍に襲われ、城にレオダガン侯爵と娘(グィネヴィア)が残っているので救って欲しいと。
助けに行ったアーサー。メレアガンに勝利する。
恋に落ちるアーサーとグィネヴィア。
メレアガンは、王になる権利と婚約していたグィネヴィアまでアーサーに奪われ復讐を誓う。
マーリンはアーサーとグィネヴィアの結婚に反対するが、2人は婚約する。
キャメロットの城で婚約を祝う。そこへアーサーの異父姉モルガンが登場。
彼女が語るのはアーサー出生の秘密。アーサーの父、ウーサー王が自分の母を騙し奪ったと告発した。
モルガンはグィネヴィアになりすまし、アーサーの子供を身ごもる。自分の息子に王位を奪われ殺されるだろうとモルガンは予言。
自分の運命に悩み苦しむアーサー。
しかし「民のために生きろ」というマーリンの助言を受け、サクソン人たちと闘うため、円卓の騎士を結成する。
円卓の騎士になるためランスロットがやってくる。
王を紹介してくれる知り合いがいなかったランスロットは、声をかけてくれたグィネヴィアを未来の王妃と知らず惹かれる。
グィネヴィアもアーサーではなくランスロットを愛しているのではないかと迷う。
自分の恋心を押し殺すランスロット。アーサーから聖杯を探す任務を与えられる。
アーサーの異父姉モルガンは、自分に従うなら王座とグィネヴィアを与えるとメレアガンを誘う。
グィネヴィアを誘拐するメレアガン。
アーサーは助けに向かおうとするがモルガンがとめる。
グィネヴィアの危機を知ったランスロットは、彼女を探し出そうとする…
登場人物
アーサー王
ブリテン王国の偉大なウーサー・ペンドラゴン王の隠し子。騎士エクトルに従者として養育され、身分を知らずに育つ。
ある日、義理の兄ケイの付き添いでやってきた剣術大会で「本当の王」でないと抜けない、石に刺さった聖剣(エクスカリバー)を抜いてしまう。
※エクスカリバーは、妖精の湖で得た別の剣とする説もあります。ミュージカルでは、石に刺さった剣がエクスカリバーの設定。
アーサー・ペンドラゴンは、公正で慈悲深く人望厚い王。ペンドラゴン(Pen DRAGON)とはドラゴンを統べる者という意味で。父ウーサー・ペンドラゴンの正当な継承者であるということ。アーサーは人は良いけれど単純で信じやすく優柔不断でもありました。ただ、その人柄を慕った多くの騎士たちがアーサーの元に集まりました。
メレアガン
王座を目指している最強の騎士。剣術大会で優勝するが、エクスカリバーを引き抜くことができず王になる権利をアーサーに奪われる。グィネヴィアの父親からグィネヴィアをもらう約束をしていたが、こちらもアーサーに奪われ怒りに燃える。
メレアガン(書物によってはマリアガンスと表記)は、ゴールの王の息子。ゴール=二度と帰ることの出来ないの意で、冥界の王と解説されているものもあります。アーサー王関連の物語でメレアガンは主力キャラではないのですが、アーサーの妃グィネヴィアに横恋慕し、護衛をしていたケイごと誘拐するエピソードがあります(ランスロまたは荷車の騎士)
ランスロット
円卓の騎士の一人。アーサー王伝説の中で最も高貴で勇気ある騎士の鏡。アーサーに忠誠を誓うためやってくるが、グィネヴィアに出会い、未来の王妃と知らず惹かれてしまう。
湖の妖精に育てられ「湖の騎士」とも呼ばれるサー・ランスロット。人格・武芸に秀でた人物でアーサー王伝説の中でもとりわけ人気が高い騎士です。アーサーとは親友でしたが、グィネヴィアと恋に落ちたことで円卓の騎士の分裂を招きます。
グィネヴィア
メレアガンの婚約者であったがアーサーと恋に落ち妻になる。しかしのちにランスロットに惹かれてしまう。
カメリアドの王レオデグランスの娘。10代前半でアーサー王と結婚しブリテンの王妃となります。しかしランスロットに惹かれ2人は不倫の関係に。
ガウェイン
円卓の騎士の一人。アーサー王の甥で、最も忠誠心が高い。
オークニーのロト王とアーサー王の異父姉モルゴース王妃の息子。アーサー王への愛が深く、アーサーの為なら自己犠牲もいとわない誠実な人物です。
ケイ
円卓の騎士の一人。アーサーとは乳兄弟。
アーサー王伝説では、性格がイマイチに描かれています。アーサーが抜いた剣を「抜いたのは自分」と嘘ついたり(すぐバレる)、毒舌で他人をバカにしたり。でも、憎めない人物。
マーリン
アーサー王を導く魔術師。未来が見え変身が得意。
アーサー王誕生のいきさつには、マーリンの魔法が関わっています。父ウーサー王が、人妻イグレーヌ姫に夢中になり、マーリンの魔法でイグレーヌの夫に変身。そのままベッドに連れ込み、のちにアーサーが誕生します。
アーサーが身分を隠している間は、兵士や鍛冶屋、さまよえる楽人などに変奏し、アーサーの様子を監視。アーサーが大王になる準備が整うと、アーサーに助言を与え支えていきます。
モルガン
アーサーの異父姉で魔法を使う。自分の母を奪い家庭を壊したウーサー王に憎しみを抱き、息子のアーサーに復讐しようとする。
モルガンは、ウーサー王が横恋慕し騙したイグレーヌ妃の娘です。イグレーヌ妃には3人の娘がいました。長女のモルゴース、次女のエレイン、三女のモルガンです。アーサー王伝説では、アーサーが長女のモルゴースを腹違いの姉と知らず同衾してしまい、モルドレッドという息子が誕生するエピソードがあります。(モルゴースは、ガウェインの母親でもある) ミュージカルでは、モルガンにモルゴースの要素を含め、モルガンがアーサーの子供を身ごもります。
キャスト
(敬省略)
登場人物 | キャスト |
---|---|
アーサー | 浦井健治 |
メレアガン | 伊礼彼方/加藤和樹(Wキャスト) |
ランスロット | 太田基裕/平間壮一(Wキャスト) |
グィネヴィア | 小南満佑子/宮澤佐江(Wキャスト) |
ガウェイン | 小林亮太 |
ケイ | 東山光明 |
マーリン | 石川禅 |
モルガン | 安蘭けい |
碓井菜央 加賀谷真聡 工藤広夢 当銀大輔 長澤風海・加藤翔多郎 長澤仙明 半山ゆきの・新井智貴 大井新生 大場陽介 岡田治己 加藤さや香 鹿糠友和 鈴木百花 高島洋樹 高橋伊久磨 高橋慈生 田口恵那 東間一貴 内木克洋 長嶋拓也 永松樹 西尾真由子 花岡麻里名 藤本真凜 MAOTO 松平和希
(五十音順)
アーサー王伝説とは
アーサー王伝説は、ケルトの神話を起源とした物語でヨーロッパ各地で語り継がれたもの。時代を経るにつれ話がどんどん膨らんでいきました。(ランスロットは当初いなかった)
いろいろな人がアーサー王の物語を書いているので、内容がそれぞれ異なります。
作者によってキャラクターが異なったり、モルドレッドのように、最初はアーサーに仕える騎士だったのが、アーサーの息子または甥の設定になったり。
基本なんでもアリ(と思う)のアーサー王物語ですが、一般的に知られている内容は以下のものです。
大まかな内容
- アーサー王はブリテン王国のウーサー・ペンドラゴン王の隠し子
- アーサーは、騎士エクトルの従者として身分を知らずに育つ
- ウーサー王が亡くなったのち王国は混乱
- 義兄ケイの付き添いで行った剣術大会で、偶然アーサーは剣の刺さった石の前に立つ
- 石には「この剣を引き抜いたものが正当な王である」と刻まれていた。何人も挑戦するが誰も抜けない
- 少年アーサーがその剣を抜いてしまう。本人もびっくり(第一の剣)
- ペリノア王との戦いで剣を折られたアーサーは、湖の乙女から新しい剣(第二の剣)を授かる
- マーリンの補佐を受け、王としてブリテンを統一
- キャメロット城を築きグィネヴィアと結婚。マーリンは2人の結婚に反対
- 円卓の騎士の誕生。数々の騎士たちの冒険やロマンス
- グィネヴィアとランスロットの不倫。円卓が崩壊しはじめる。ランスロットとガウェインの決裂。アーサー王の不義の子、モルドレッドの反乱
- カムランの戦いでモルドレッドを討つが自身も致命傷を受ける。
- エクスカリバーを湖に返し、アーサー王はアヴァロンに眠る
エクスカリバーは、岩に刺さった第一の剣を指す説と、湖の乙女に授けられた第二の剣を指す説があります。ミュージカル『キングアーサー』では、第一の剣をエクスカリバーとしています。
岩に刺さったこの剣を抜けるのは王位継承者だけ。誰も抜く事ができなかったこの剣を抜いたのが、アーサーでした。
実在した人物ではない。が、モデルがいる
アーサー王は実在した人物ではないのですが、この人がモデルではないかと言われているのが、2~3世紀頃の古代ローマの軍司令官ルキウス・アルトリウス・カストゥスです。
ブリテン(イギリス)はローマの支配下に置かれていましたが、ローマが衰退しブリテンから撤退。アルトリウス将軍はブリテンに定住し、サクソン人などの侵略者と戦った人物でした。
馬術の名手で、「熊の乗る戦車が戦場を駆けめぐった」と、高位僧であり歴史家のギルダスはアルトリウス将軍のことを記しています。
ラテン語で熊は「artos」。これが英語で「arthur(アーサー)」となったのでは、という説があります。
サクソン人など侵略者たちとの戦いに苦しんだケルト人が、アルトリウス将軍のこの時の活躍を称え、のちにアーサー王伝説を産み出したようです。
「アーサー」=「アルトリウス」説を元にした映画も作られています。2004年の映画「キング・アーサー」(アーサー役:クライヴ・オーウェン、グウィネヴィア役:キーラ・ナイトレイ)です。
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円卓の騎士((Knights of the round table))とは
円卓の騎士は、円卓に座ることを許されたアーサーに仕える騎士のことを指します。
円卓を作ったのは魔法使いマーリン。かつてアーサーの父ウーサー王が円卓を所有していました。
その後円卓はグィネヴィア姫の父レオデグランスに授けられ、アーサーとグィネヴィアの婚礼祝いに、レオデグランスからアーサーの手に渡ることになりました。
円卓の大きさは本によって席が12名~300名とまちまち。
重要なことは、丸いテーブルで上下序列がつかず「この席に座るものはみな平等」という理念が現わされていることです。
『キングアーサー』ミュージカルナンバー
フランス版
L’ouverture d’Excalibur
Le chant du dragon
Advienne que pourra (メレアガン)
Jeux dangereux
Qui suis-je? (アーサー王, マーリン)
La danse des guerriers
Rever l’impossible (グィネヴィア)
Quelque chose de magique (アーサー王, グィネヴィア)
Un nouveau depart (メレアガン)
Au diable (グィネヴィア)
A l’enfant (モルガン)
Tu vas le payer (モルガン)
Delivre-nous
Le serment d’Arthur (アーサー王)
Si je te promets (アーサー王, グィネヴィア, ランスロット)
Jeux dangereux (Reprise)
Dors Morgane, dors (モルガン)
Ce que la vie a fait de moi (モルガン)
L’Amour. Quel idiot… (ランスロット)
Je me releve (アーサー王)
Faire comme si (ランスロット, グィネヴィア)
A nos voeux sacres (メレアガン, モルガン)
Wake up (ランスロット)
Nos corps a la derive -(メレアガン, グィネヴィア)
Il est temps (グィネヴィア, ランスロット)
Mon combat (モルガン, アーサー王)
Tout est joue (Le chant du dragon) (マーリン)
Aupres d’un autre (アーサー王)
Quelque chose de magique (Reprise)
ストリーミング、CDなど。試聴可能↓
DVD(PAL方式、字幕なし)
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【注意】PAL方式なので、日本のDVDプレイヤーでは再生不可。パソコンなら視聴できます。また、字幕もついていません。
アーサー王関連のおすすめ本や漫画
アーサー王関連の本はいくつも出ています。その中で個人的におすすめの本やコミックを紹介します。
読みやすさや、アーサー王伝説のメインストーリーをざっくり理解できる点を考慮したものです。
『アーサー王』シリーズ(全3巻)/ローズマリ・サトクリフ/原書房
アーサー王伝説を、まとめ語りなおしたもの。
①「アーサー王と円卓の騎士」②「アーサー王と聖杯の物語」③「アーサー王最後の戦い」と全3巻あるのですが、騎士たちの冒険物語が散りばめられ、それぞれ人間的に描かれているので感情移入しやすい本です。
注意点は、サトクリフのランスロットは見た目が醜いこと!しかし、女性を惹きつけずにはいられない男性として描かれています。
『アーサー王の死』/トマス・マロリー/ちくま文庫
アーサー王物語の第一人者とも言えるトマス・マロリーの作品です。アーサー王の集大成ともいわれる全巻5冊の完訳版をさらに編集し文庫本(1冊)にしたもの。省略も多いですが、アーサー王伝説のメインストリーを把握するには最適。淡々と文章がすすむので、やや読みにくさがあります。
全巻5冊の完訳版はこちら↓
金色のマビノギオン/山田南平/白泉社(連載中)
金色のマビノギオン -アーサー王の妹姫- コミック 1-5巻セット
現代の高校生がアーサー王のいる時代にタイムスリップしちゃったお話です。作者の大胆な設定もあるのですが、アーサー王伝説とからめながら伏線回収されていて、作者のアーサー王伝説への知識の深さが感じられます。現在も連載中の作品でコミックが出ているのは5巻まで(4月に6巻でるらしい?)。アーサー王伝説に出てくるキャラが魅力的でストーリーも面白く、かなりおすすめです!
関連動画
フランスオリジナル版公式YouTubeチャンネル
観劇前の予習復習に↓
https://www.youtube.com/channel/UCvJK6aPFsKKoJ5uLU6kzLLQ
抜粋
La légende du Roi Arthur – Bande-annonce
ミュージカル『キングアーサー』2023 Teaser (ホリプロ)
スタッフ
日本版台本・演出:オ・ルピナ
翻訳・訳詞:高橋亜子
音楽監督:竹内聡
振付:KAORIalive
美術:二村周作
照明:高見和義
音響:山本浩一
映像:上田大樹
衣裳:前田文子
ヘアメイク:宮内宏明
擬闘:栗原直樹
エレクトロニックミュージックデザイン:ヒロ・イイダ
歌唱指導:やまぐちあきこ
演出助手:河合範子
舞台監督:徳永泰子
稽古ピアノ:中條純子
演出家通訳/台本下訳:キム・テイ
宣伝デザイン:山下浩介
チケット
[ホリプロステージプレミアム会員]
《抽選先行》7/25(月)12:00~7/31(日)23:59
※ホリプロステージ貸切公演も抽選先行の対象となります。
《貸切公演先着先行》8/14(日)9:00~
《先着先行》8/21(日)9:00~9/12(月)23:59
[ホリプロステージ無料会員]
《貸切公演先着先行》8/14(日)10:00~
《先着先行》8/21(日)10:00~9/12(月)23:59
[一般発売]
9/14(水)11:00
[Yシート(20歳以下限定チケット)]
9/19(月祝)17:00~9/25(日)23:59
詳細→https://horipro-stage.jp/stage/kingarthur2023/