今回、チケットが本当に取れなかった帝劇エリザベート。
最後の頼みの綱である東宝ナビザーブの補助席抽選に申し込みました。
そしたらまさかまさかの初日に当選...!
一生分の運を使い果たしてしまった気もしますが、うれしい(*≧∀≦)
張り切り過ぎて電車遅延などに合わないよう早めに家を出たら、帝劇に12:00前に到着してしまい(開演は13:30~)、とりあえず帝劇に飾られたエリザベートとトート閣下の写真をパシャパシャと。
(こっち向きの写真、あまり撮っている人がいないような気が。花總エリザベートか井上トートのどちらかが小さくなっちゃう)
帝劇前には日テレ車も来ていましたが、何の撮影でしょうね。ワクワク。
日テレさんは劇場内にも入ってきて、開演ぎりぎりまで劇場内を撮影し、上演後はお客さんにインタビューしている所も見かけました。
2016年エリザベート初日
エリザベート 花總まり
トート 井上芳雄
フランツ 田代万里生
ルドルフ 古川雄大
ゾフィー 涼風真世
ルキーニ 山崎育三郎
少年ルドルフ 池田優斗
ミュージカルエリザベート・全体的な感想
初日とは思えないほど完成度の高い舞台でした。(私、舞台の初日を見た事ないですがw)
再演を繰り返してきた作品で2015年と演出は同じだとしても、一切の無駄がなくプロフェッショナル!という印象を受けました。
卒なくこなしているというのではなく皆さん、一つ一つ丁寧に大切に演じられて、昨年より確実にパワーアップしていると思います。
集中力の高い、本当に素晴らしく熱い舞台でした。
エリザベート(シシィ) 花總まり
「日本エリザベート界のレジェンド」とカテコで井上トートに言われていましたが、20年前宝塚で日本初演のエリザベートを演じられた方。
花總まりさんのエリザベートを見るは初めてで、評判は聞いていたのでかなり楽しみにしていましたが...エリザベートそのものと言っていいくらい素敵でした。
個人的に宝塚出身の人が帝劇のエリザベートを演じるという暗黙の了解?みたいなものに反感もあったのですが(宝塚出身じゃなくても歌上手な人いるよね、という気持ちがあり...)、
エリザベート皇后の気品や強さは、やはり宝塚の舞台で主役を張っていた方じゃないとここまで出せないのかも、と考えが少し変わりました。そのくらい、花總さんが素晴らしかった。
作品最初の方、少し不安定さがありリピーターの方の話だと今日は本調子ではなかったそうですが、それでも歌が抜群に上手でした。
ビッグナンバーの「私だけに」も、余裕をもって歌われていて圧巻。最後は拍手が止まらず...!
娘時代は愛らしくドレス姿は女神かと思うような美しさ。どんどん気高くなっていって、トートと対峙する時はエリザベートの凛とした強さが光り、また年齢の重ね方が自然でした。
色々な方が「お花様」というのも納得。
そういえば雑誌「ミュージカル」5月、6月にエリザベートのインタビュー記事が載っているのですが、花總さん質問に対して、全ての回答が短めでした。
作品や心情について説明するのは難しくて長くなってしまいそうですが、スッと端的に回答されているんですよね。これはもう花總さんの中でエリザベートが確固たるものとしてあるんだろうなという印象を受けました。
トート 井上芳雄
今回一番びっくりしたのは井上トート。
去年の100万倍パワーアップしている!
初トートだった去年、1度井上トートを見た時の印象は「歌はうまいけれど、トート向きの声じゃないかな」というものでした。
上品な声が役柄にいまいちあっていない気がして、井上くんはトートじゃなくてフランツヨーゼフ向きじゃないかと。
皇太子ルドルフ役が長かった事もあり、王子様のイメージに自分がひっぱられていたのかもしれませんが...
でも、今年は闇の帝王そのもの!
今年の井上トートは、色気、帝王らしさ、シシィを圧倒する歌唱力など、去年私が感じ取れなかったものが全て入っていました。
なんでだろー。知念里奈さんと結婚するから??(関係ないか)
「最後のダンス」ではショーストップも起きていました。
私は最後のダンス、エリザの中ではそこまで好きな曲ではなかったのですが、こんなに格好いい曲だったの!?と今回初めて思いました。
今回、補助席抽選にあたり井上トートを見る事ができて本当に良かった。
もうあと10年はトートで頑張ってほしいくらい。帝劇の帝王でいてー!と言いたくなるようなトートでした。
他のメンバーもそうですが、1年で大きく進化しさらにバージョンアップした役を見せて頂くと頭が下がります。
どれほどの努力をされてきたのかと。
自分も少しずつでいいから努力を重ねて良くなっていこう、とミュージカルとは関係ないですが、改めて自分自身の生き方をも見つめ直してしまうほどで、...本当に感謝!
フランツヨーゼフ 田代万里生
フランツヨーゼフでこんなに感動した事があるだろうか?
と思うくらい、感情移入をしてしまった皇帝でした。
田代万里生さん、まだ32歳なのに老年期のフランツヨーゼフの演技が上手過ぎて、若いころの皇帝と同一人物とは思えないほど。
今までフランツヨーゼフはただの優柔不断でマザコンな夫だと思っていたのですが、田代万里生さんの場合、静かな強い意志を持つ皇帝という印象を受けました。
妻のシシィとゾフィー皇太后の間で困っている夫、というよりもフランツヨーゼフなりの考えがあって、ゾフィーに従っていたというか。
決してマザコンではなかったです。
最後の方で、シシィとすれ違いを歌う「夜のボート」は、フランツヨーゼフのシシィへの気持ちがにじみ出ていて涙腺が緩くなりそうに。
ゾフィー 涼風真世
かつて帝劇でエリザベートを演じた事もある涼風真世さん。
私も涼風さんのシシィを見た事があります。
お顔が綺麗すぎてゾフィー皇太后のイメージじゃなかったのですが、鉄仮面や能のように無表情ですごく怖いゾフィーでした。
カテコでも花總さんに「怖い怖いゾフィーさま」と言われていました(^^;
今回、涼風さんのゾフィーはかなり評判が良かったようで、ツイッターでも多く感想が流れていました。
エリザ初日?
涼風さんのゾフィーが怖かった(ll゚д゚ll)←全力で褒めてます!!
その分、最期が孤独で哀しかった( ;∀;)
ボロボロ涙流しながら(鼻水も…)歌う姿に涙(T_T)— きょうこ (@skyoooko) 2016年6月28日
そうなんだよ。涼風さんゾフィーの最期が凄いの。ハプスブルクの重荷をずっと耐え忍んで凛々しく冷酷に生きてきた彼女が、自分の人生と一人の母としての人生を振り返る瞬間。涼風さんの目は真っ赤だった。まさにゾフィーにも「一度私の目で見てくれたなら…」という生き様があるんだよね。泣いたよ。
— ヒトシズム(戌) (@hitoshizoom) 2016年6月28日
涼風真世さまゾフィー!
もうですね!静の怖さというか ・・・
目を、カッと見開いて睨みつけたり
扇を、ピシッと空に叩きつけたり
もうホント怖かったでございます・・・。
でも
最後フランツとハプスブルクと国の事を思いながら息絶えるシーンほ誰よりも国の母としての温かみを感じました?— らら (@rararayuuta) 2016年6月28日
美人が無表情だと本当に怖い!
ルドルフ 古川雄大
ルドルフのアンバランスさがとても良く出ていた気がします。
登場回数は少ないのですが、革命運動に加わる熱さ、空回り、心の不安定さが印象的でした。
雄大ルドルフは背が高く、井上トートとの闇が広がるでトートがルドルフを持ち上げてくるっと回るシーンがあるのですが、井上トートの腰は大丈夫なのか心配になったりして。
ルドルフが死んだあとは、トートダンサーの一人がルドルフをお姫様抱っこして階段を登るのも重そう....と見ていました。
ルキーニ 山崎育三郎
実物のルキーニにそっくりなんじゃないか?と実物知らないながらも思ってしまう育三郎ルキーニ。
嫌味っぽいしゃべり方、だらっとした歩き方、猫背、軽い雰囲気と、めちゃ作り上げてきた感じがします!
もともと目鼻立ちがはっきりしているのもあって、イタリア人っぽい。
やや大人しめだったかな?という気もするので、これからどう変化していくのか楽しみですね。
ざざっと主要キャストの感想を書きましたが、改めて完成度の高い初日でした。
この作品を大切に思い、丁寧に演じられている皆さん、スタッフさんたち、皆さんケガや病気、トラブルが無く最後まで過ごせますように!
次は城田トートでチケットをとっていますが、井上トートももう一回見たいなぁ...
博多座はチケットがまだあるようです。(ちょっと、いやかなり遠い)
こちらは2016年エリザベートのパンフレット。
舞台でもハプスブルク家の紋章、双頭の鷲がパンフレットのように真っ赤になる演出がされています!
舞台当日にアップされたカーテンコール映像。東宝さん仕事早い!
『エリザベート』2016年6月28日 昼の部 カーテンコール