再再演のレベッカ。今回<わたし>はトリプルキャストで、桜井玲香さんを観る事ができこれで全員の観劇した事になりました。
噂には聞いていましたが、いつもとお客さんの層が違いますねw 男性が多く、いつもが女性のお客さん9割だとしたら今回は6割くらい?
玲香ちゃん目当てで観劇した方は、レベッカという作品をどう思ったのかなー。
わたし:桜井玲香
桜井玲香(さくらいれいか)さんは乃木坂46のキャプテン。1994年5月16日生まれの24歳。
乃木坂でミュージカルといえば、生田 絵梨花(いくたえりか)さんがモーツァルトのコンスタンツェ、レミゼのコゼット、ロミジュリのジュリエットなどで活躍中です。そういえば最近は、ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812に出演されていました。
あと衛藤美彩(えとう みさ)さんが、4月から始まる笑う男に出演・・・と、乃木坂メンバーのミュージカル出演が続いています。
ミュージカル参加すごいな~と思っていたら、乃木坂グループでセーラームーンミュージカル公演もあったんですね。
桜井玲香さんの<わたし>は、声がとても綺麗!リーヴァイさんの作る美しい旋律によく合う透明感のある歌声でした。
この役の<わたし>は、子供→大人へと変わる役だから、透明感のある何者にも染まっていない声って素敵。
モンテカルロからマンダレイにやってきた時、マンダレイの異様な雰囲気にのまれてビクビクしている様子もとても良かった。
(そうは見えないけれど)60歳を超えている山口祐一郎さんと並ぶと夫婦には見えないけれど(笑)、若々しい<わたし>で素敵だと思いました。
ただ、恐らく役柄的に登場シーンが多いせいもあると思うけれど、改めて、舞台のお芝居って難しいんだなぁとも思いました。
他の<わたし>だと、共感しつつ物語がすすむけれど、今回は感情移入しなかったから、技術や経験がない分、まだまだなのかなとも思いました。(上から目線ですみません。)
逆に他の俳優さんたちが、役に生きているのって本当にすごいんだなと思えました。
とはいえ、例えばモーツァルトのコンスタンツェくらいの登場時間だったらあまり気にならなっただろうし、舞台にいる時間が長いから気になったので、逆にいきなりこんな大役を何か月も続けている事自体がすごいのかもしれませんね。
レベッカの<わたし>は難役だと思うので、キャスティングされた事はすごいこと。これからもぜひぜひ頑張って欲しいです!
ダンヴァース夫人:涼風真世
前回、涼風さんの舞台で不調を感じた事がないと書いたけれど、ほんとうに珍しくこの日は涼風さん声が不調でした。
カトレアの花の前で歌う「誰にも負けない」で、低音になると数回声が割れて、最初はもしかしたらなんか突っかかったのかな?と思いました。
でもその後も声の割れがあり、喉に来ていたのかな。乾燥が続くしキャストの皆さんの喉に相当な負担がかかっていそう。
しかし不調とはいえ、この日一番素晴らしかったのは、涼風さんだと思う。
「歌えない」なんて事は当然なくて、たぶんブレスを短くしたり工夫をこらしながらも、声量を一切抑えることはなく、めいっぱいの迫力で歌っていましたからね。
もしかしたらいつも以上に気迫があったかも。ラストの「レベッカ」では涼風さんすごく泣いていて、それをみてもらい泣きしてしまいました。
カテコではごめんみたいに手を顔の前で合わせるポーズをしていたけれど、逆にこんなすごいダンヴァース夫人を見せてくれてありがとうございますという気持ちしかないです。
涼風さんのダンヴァース夫人の中では、生き生きとしたレベッカがいて、マンダレイの女主人として君臨するレベッカを思いだす事で、自分を奮い立たせていたような気がします。
レベッカの後釜に誰が来ようと気に入らなかっただろうけれど、あろうことかレベッカと真逆の、冴えない女学生のような<わたし>がきて軽蔑する気持ちしかなかったんじゃないかと。
レベッカの代わりになるなんてありえない。
ラストがダンヴァース夫人のことを想うと本当に可哀想で、誰にも負けないレベッカも海にだけは抗えなかった、とダンヴァース夫人なりに折り合いをつけていたのに、最後に知ったのはレベッカが決して選ばないはずの道だった。
レベッカの強さに惹かれていたのに、真相をしらないまま終わってしまうダンヴァース夫人が泣けます。
そういえば、今回ラストにお花(カトレア)をポイポイ投げる演出になり、ダンヴァース夫人の投げるカトレアだけ自立していますが、今回初めて、この演出も良いかもと思えました。
最後までこの自立したカトレアにライトがあたっていて、それがダンヴァース夫人にとって心に残っていた美しく咲く花(=レベッカ)のように私にはみえました。
恐らく演出の意図とは違うと思いますが。。
レベッカはあと残り1枚。寂しいな~
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