六本木の国立新美術館で開催されている、ルノワール展に行ってきました。
GWの日曜に訪れたのでもっと混雑しているかと思いましたが、午前中のうちに美術館に入ったところ会場中人だかり、とまではいかず、予想よりも楽に見る事ができました。
(ただし人気の絵画は混雑しています。)
私はどちらかというと人物画よりも風景画の方が好きなのですが、ルノワールだけは特別。
柔らかく優しいルノワールの絵は見ていると幸せな気分になれるので大好きです。
人物画としてより、美しい風景画のようなイメージで見ている感じかな?
今回逃したらもう見れないかも。ルノワールの最高傑作来日
さて、今回のルノワール展は主にオルセー美術館で所蔵されている絵画が展示されていますが、
目玉は「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」。
フランスからめったに出ることのない印象派時代の傑作『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』が日本で初公開。https://t.co/dk30wWU2Sa
— フランス大使館 (@ambafrancejp_jp) 2016年4月26日
日本初来日のルノワールの最高傑作です。
海外の有名な画家の美術展は日本でも頻繁にありますが、こういう名画中の名画って、どういう交渉を経て展示できるようになるんでしょうね。
私は昔フランスのオルセー美術館で「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」を見た事がありますが(オルセー美術館が所蔵している絵画です)、こうやって日本でも見る事ができるようになるとはありがたや~。
国立新美術館の全体的に薄暗い照明の中、
この「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」の絵の中にいる人々の楽し気な雰囲気や木漏れ日が、絵画周辺の壁や空間までも明るくしている気がしました。
とにかく来日した名画の数がすごい!
「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」以外にも超有名なルノワールの絵画が来日しています。
45年ぶりの来日となった「都会のダンス」と「田舎のダンス」
両者大きく対になって展示されているのも圧巻。
単に都会風と田舎風の違いだけでなく、溌剌とした田舎のダンスの女性と、初々しい都会のダンスの女性を見比べてみるのも楽しいです。
「ぶらんこ」
個人的に大好きな絵です。こちらも教科書や美術書によく載っている有名な作品です。
ルノワールの描く女性や子供はどれも「愛らしい」という表現がぴったりで、本当にかわいい。
他にも、
「ピアノを弾く少女たち」
晩年の「浴女たち」
と、学校の美術の教科書に載るような名作がこれでもか~、と今回の美術展では扱っています。
ルノワール展はルノワール自身の絵が多いのが特徴
●●展といっても、画家本人の絵をあちこちから集めるのは難しく、同時代の画家の絵などで数をそろえるものですが、今回は本当にルノワールづくし、といえる展示でした。
こんなに1人の有名画家の作品が充実している絵画展も珍しいと思うので、印象派や絵画に興味のある方は、絶対に見た方が良い!と思います。
私ももう1回行きたい。
逆に、今、オルセー美術館に行ったらこの名画たちは留守です。なのでフランス旅行で美術館巡りを考えている人は要注意!(9月までは戻りません)
もちろんルノワール以外の絵も展示されていて、これがまた豪華。
ゴッホの絵は3枚あり、どれもタッチが違って興味深かったです。
ピカソの絵も1枚あり、ルノワールと対比して見る事ができるようになっています。
ルノワールも晩年体が動かなくなり、奥さんもなくなり、世界は戦争に向かう、その中で息子たちも傷ついていった。そんな時にも彼の描いた絵の中には悲観なんてなくて、むしろ夢や希望を込めた傑作を完成させたそうで、なんだか小津監督の言葉が重なって、本当の表現ってこういうことなのかなって。
— まおとゆずとももとまゆ (@kazuki_vamp) 2016年4月29日
新美のルノワール展とても良かったー。本当に美しい。よくよく接近すると現れる荒いタッチと豊かな色彩はマティスを予感させる。晩年にリウマチの手に筆を括り付けて描いたという<浴女たち>が圧巻だった。
— nekiro (@Rrefm) 2016年4月29日
晩年のルノワールは関節炎に苦しみ、絵筆を手にくくりつけ創作をしていたようです。
そこで絵を描かないという選択肢はないんですよね。。。。才能というのはその持ち主に容赦をしないんでしょうか。
でも彼の絵に悲壮感は全くなく、晩年の絵も明るく優しく愛らしい。
そんなルノワールの幸せな絵が多数集まったルノワール展。名画の数々に圧倒されると思うので、ぜひ足を運んでみてください~!
そういえば、人が多かったとはいえひどい混雑を感じなかったのは、国立新美術館の展示の仕方も良かったのかな。
絵画同士のスペースをだいぶあけて展示していたような気もします。
ルノワール展 オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵
国立新美術館
2016年4/27~8/22