8月に入り、横浜KAATで行われているノートルダムの鐘も、そろそろ終盤。
名古屋もチケット抑えた日はあるけれど、もうこんなにノートルダムの鐘に通える日々は戻ってこないと思う。
寂しいなぁ。
8月に入って、ようやく4人目のエスメラルダ、相原 茜さんが登場しました。
そして、長らく姿を見せなかった金本泰潤さんが、8月第二週に再登場。
CATSのお稽古場にいらしたし、もう泰潤さんのカジモドを横浜でお目にかかる事は出来ないのかも、と悲しかったので本当に嬉しい再登場でした。
8/2,8/9「ノートルダムの鐘」感想
相原 茜さんエスメラルダの感想
私は茜さんのエスメラルダをみたのは、8/2のマチネが初めて。茜さんはその前日にエスメラルダデビューをされているので、2日目にあたります。
茜さんのエスメラルダの印象は「すごい色っぽい」「強い」。
とても妖艶なエスメラルダで、持って生まれた天性のようなものを感じます。今までのエスメラルダは、生きていくために必要な「妖艶さ」はあったと思うのですが、茜さんに関しては、大人っぽい色っぽさではなく、例えていうなら、小学生くらいの女子でも本人が意図せず稀にすごく色っぽい子がいますが、それと似ています。
女の私がみていても、鳥肌がたつくらい引き込まれるエスメラルダで、フロロー目線で考えると、「誘惑してくるあいつが悪い!」と責任転嫁したくなるエスメラルダ。
一方、茜エスメラルダは、周囲に対してものすごく壁を作る頑固な印象もあり、幼いころからジプシーとしてかなり苦労をしてきたようにも見えます。
特にフロローに対しては、最初からケンカ腰で、ジプシーが聖職者や身分の高い人たちに抑圧されてきたから、と思えました。
クロパンに対しても同じで、他エスメラルダは、タンバリンに入ったコインをクロパンと奪い合うシーンではニヤっとしながら切り抜けるのに、茜エスメラルダは怒った表情のまま。
ケンカ腰で、直情的な所が、茜エスメラルダが子供っぽくも感じる部分で、妖艶な部分とのアンバランスさがなんだかゾクゾクきます。
かなり頑固で強気なエスメラルダですが、カジモドとのTop of the World(世界の頂上で)で、初めて柔らかい表情をみせてくれました。
妖艶→頑固でこわばった表情→柔らかい表情と、エスメラルダという人物がどういう人なのか、わかりやすくてとても強い印象を残すエスメラルダ。
そういえば、意図的なのか?茜エスメラルダは肌の色がかなり濃いめ。岡村 美南さんや宮田 愛さんのエスメラルダに比べて、地を這って生きてきたようなエスメラルダにも思えます。
8/2 田中彰孝さんカジモド
この日のたなカジは、泣けて泣けて泣けました(´;ω;`)
個人的に、相手をじっとみつめるたなカジのせつない視線が好きなのですが、この視線は、たぶん「相手から嫌われたくない」「自分はこれであっている...?」というカジモドとしての自己評価の低さからきていると思うのです。
相手(特にフロロー)を見つめるのは、カジモドは耳が悪いから口元を一生懸命みているから、というのもあるかも。
でも、同じように相手を見つめる泰潤カジモドの場合は、「相手の言うことを理解したいからじっと見つめる」という忠犬のような視線にみえる。
たなカジは私の勝手な解釈ですが、
精神的には、3カジモド(達郎さん、泰潤さん、田中さんの3人の中で)の中で、良くも悪くも1番大人だと思っています。
優しいけれど、自分の置かれているみじめな境遇もわかっていて、自分への嫌悪、他人への嫉妬、嫌味といったぐちゃぐちゃな大人の感情も持ち合わせている。
この日、野中フロローがイチゴを挙げようとしたとき、通常ならお礼を言わずにイチゴに手を伸ばすカジモドをフロローが「ダメだ」というのに、たなカジは自分で「ダメだ」といって手をはたいていました。
自分の行動が相手にどう思われるか、すごく気にしての行動なんじゃないかな....
エスメラルダが教会へ逃げたカジモドを追っかけてきた後、フィーバスといるのを見て、嫉妬から音を鳴らしちゃうのも、たなカジだけ。
いつもは手すりをパンと鳴らす程度でしたが、今日は、床をバーンと鳴らしていました。よっぽど悔しかったんだ、と思えました。。。
ガーゴイルとの共存の仕方?も、特徴があるように感じます。
「天国の光」を歌う前に、「彼女だ」とカジモドがガーゴイルに言うシーン。
「あれは違う」と言われた後の、カジモドの「そうだね」
この「そうだね」をこの日は、すごく絶望的に言い、その後もドーンと落ち込んじゃっていました。
この「そうだね」の言い方は、泰潤カジモドは、ニッコリとガーゴイル達との会話を楽しんでいるように言うのですが、この日のたなカジは、この世の終わりのような感じで、この後、階段を上っていくカジモドの背中がとても寂しくみえました。
石になろうでは、自分の頭の中のガーゴイル達が去っていく時に、嫌味っぽくお辞儀をして送り出したのは前回と一緒。この日はさらに、「ハハっ」って声に出して自嘲気味に笑っていました。
ガーゴイルは自分自身の投影だから、自分自身へのあきらめの気持が強いのかな。。
悲しいよ~悲しすぎるよ~たなカジ。
すごく優しいカジモドなのに、まっすぐに自分の幸せにむかって手を伸ばせないカジモド。
この日のTop of the Worldで、エスメラルダと一緒にいるのが嬉しくて、手すりに身体を全体重のっけて足をプラプラしていた、幸せいっぱいのたなカジがずっと続いてくれたら良いのに、、と本当に思えます。
8/9 金本泰潤さんカジモド
久しぶりの泰潤カジモド。会いたかった!!
泰潤カジモドは、3カジモドの中でも特に、ガーゴイルたちと仲良しな印象。
素直で優しくて、フロローは、自分を守ってくれるご主人さまだからとても大切。
たなカジのようにフロローをじっと見つめるけれど、泰潤カジモドは相手への忠誠心から出ている視線に感じます。
以前から好きだった、泰潤カジモドの「陽ざしの中へ」のラスト
ここから「ぬ」けだし~
「ふ」みだそう~
「ぬ」が力強いのがとても好きで、今回「ふ」も強くなっていて、ますます好きになりました。
生まれてからずっと大聖堂に閉じこもってきたカジモド。外の世界へ出る決意が強く出ています。
エスメと一緒のTop of the Worldでは、エスメの事が気になって気になって、ちらちら盗み見しているのが可愛すぎる!
茜エスメラルダが泰潤カジモドの方を向くと、みていることがばれないように、さっと顔を伏せるんすが、みている事バレバレだからw
「私、高いところ苦手なの」というエスメラルダを抱きかかえた後、「力持ちなのね」と言われて
「そう!!だよぉ!!」と、今までに観た事がない高いテンションで答えていて、これもめちゃ可愛かったです。
このシーン。達郎さんカジモドは、どう答えて良いかわからなくて「そうだよ」とちょっとぶっきらぼうに言うところが好きでしたが、泰潤カジモドのこのバージョンも大好き。
泰潤カジモドは心根が優しいまま青年へと育ち、とてもまっすぐなカジモド。
だから、現実世界を見せつけられて、エスメも自分ではフィーバスを選んだことで、石になろうで「現実をみろ」と、悲鳴のような声でガーゴイルに迫るシーンが、泣けてしまいませんでした。
そういえば、フィナーレでは、久々、墨が落とせていなかった( *´艸`)
8/9 川口竜也さんフロロー
この日の川口フロローは、私が今まで見てきた川口さんの中で1番熱かったかも。
赤ん坊のカジモドを抱えた時点で、すでに涙が浮かんでいたし、弟、甥っ子への想いがあふれていて、簡単にフロローを悪とは言えない、ということを強く感じさせるようでした。
ヘルファイアーの首回しは、今では有名になりましたが、この日気づいたのは、「あのエスメラルダ、地獄に落とすか」で手をすーっと下に降ろす仕草。
手を↓に降ろすだけだけど、フロローは簡単にエスメラルダを殺せるようにみえて、すごく怖い。。。。。
「エスメラルダ」で、前タワーの上段でフロローがカジモドに「あの女はすぐに見つから大丈夫」「悪人は罰を受ける」という場面。いつもの川口さんや他のフロローは、カジモドに言い聞かせると同時に、自分自身に言い聞かせているところですが、この日は、カジモドをぶんぶん揺さぶって、暴力ふるっているようでこれも怖かった。。
エスメラルダの魔力にとらわれて、現実と妄想の区別がつかなくなってしまったフロローのようにみえます。
最後がとても哀れなフロローでしたが、川口フロローはあの結末の方が、むしろ救われるのかも...という気もしました。
8/2 野中万寿夫さんフロロー
野中フロローは、、、個人的に安心感が半端ない。。
川口フロローが、フロロー本人の幼少時代やらトラウマなどを強く感じさせてしまうので(もちろん川口フロローも好き)、ノートルダムの鐘を観た時に、フロローのストーリーも意識してしまうのですが、野中フロローはある意味、カジモド目線でみれる部分が大きく、とても好き。
ヘルファイアーで手をシュパパっと交差させる動きが格好よく、音楽と演技のつなぎ方が素晴らしくて、格好良さ1番のフロローだと感じます。
吉賀陶馬ワイスさんクロパン
ずっと阿部さんのクロパンが続き、7月末からのワイスさんクロパン。
阿部さんクロパンに比べると、トプシーでの床ドンは控えめ。
阿部さんが、自分の力でのし上がったジプシーの親分だとしたら、ワイスさんは愛嬌と調子の良さでリーダーになった印象ですw
親しみやすいといったらよいのかな~
阿部クロパンとワイスクロパン、2人の声って少し似ていますよね?
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