6/12ソワレ、6/14マチネ観劇のノートルダムの鐘。
女性クワイヤの片山さん、中山さん以外のキャストさんが同じでした。
飯田達郎さんカジモドx川口竜也さんフロローペアは、私は初めてです。
キャストさん同じでも、受ける感情は毎回違う。
6/12の終演後は、カジモドが幸せになれたのか、答えが見つけられず胸が押しつぶされそうになって帰ったのに(ノω・、`)、
6/14の公演は、今までにないほど泣いたのに、すがすがしく心が洗われたような気持ちで帰宅(っ´ω`c)
川口フロローはデビューから4回観たのですが、初期の頃から変化されているように思えました。以前と比べてカジモドに対してて支配的でなくなり、逆に保護者のような守ろうとする気持ちが強くなった気がします。
そして4回めの6/14は、今までにないほど優しさも感じました。
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横浜公演ノートルダムの鐘11回・12回め
飯田達郎カジモドx5回・6回め
川口竜也フロローx3回・4回め
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「ノートルダムの鐘」今週の感想
飯田達郎さんカジモドの「明るさ」と「暗さ」
私が、飯田達郎さんのカジモドで泣けるのは、「明るさ」と「暗さ」の違いをはっきりと感じられるから、だと思います。
「陽ざしの中へ」の歌詞にある、
♪
誰にも気づかれずに
死ぬまでここで一人
♪
大聖堂に一人ぽっちでポツンと座り、指で「1」と作ることで、一人きりの孤独というのが浮き出たのち、
♪
みんなと1日過ごせたら
どんなに素敵だろう
♪
ここから、どんどん表情も声も明るくなっていく。
この明るさが、カジモドがどれだけ外へ憧れを抱いていたのか、気持の強さがすごく伝わってきます(つД`)
6/14のマチネでは、「陽ざしの中へ」を歌っている途中で、十字架を切るポーズがあり、
6/12のソワレでは、この曲の途中でガーゴイルたちが持ち上げるベンチを降りる時に「おっとっと」なんてカジモドがはしゃいだ声まで出て、
あーーーカジモド、お外が楽しみなんだねぇ・・・と泣ける。。
達郎さんカジモドは、外の世界に対し、怯えよりも憧れが強いから、無防備のまま外へ飛び出して行き、そして傷ついて帰ってくる。
子供らしい希望に満ち溢れているあふれているからこそ、現実はそうでなかった、という真逆の結末に観ているこちらはギュッと心が痛くなります。
トプシー・ターヴィーの後、民衆から暴力まで振るわれ、フロローからは叱られ、べそをかいている時のカジモド。その仕草が、「お手々でお目々をこする」という表現がしっくりきそうな、幼子の仕草です。
この子供っぽいかわいらしさに、余計胸が締め付けられます。
「奇跡を求めて」でエスメラルダとフィーバスを見つめるカジモド
奇跡を求めてで、達郎さんカジモドはエスメラルダとフィーバスの方に顔を向けて歌うんですよね。確か、たいじゅんさんカジモドは、2人を見ない(見れない)で違う方向を向いて歌っていた記憶が※。。
達郎さんは、2人に顔を向けている分、エスメラルダが自分に向けてくれた好意(奇跡御殿の地図になるペンダントを解別にくれた)を、まだ信じたいという気持が強い気がします。
そこから、「僕は醜いから」というセリフと伴に手で左頬を触れ下を向いてしまい、希望と現実の間で戦っているように見える。
2人のカジモド、違うのですが、それぞれの辛い気持ちが伝わってきて、どちらも心に残るシーンです。
[memo title="MEMO"]6/23公演で確認。
※たいじゅんカジモドは、エスメラルダとフィーバスを見つめる→辛そうに顔をゆがめ、2人から顔を背けながら歌う、を繰り返していました。
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カジモドへ向ける優しい視線と厳しい視線
ノートルダムの鐘は、アンサンブルさんたちが、会衆、カジモドの親、石像(ガーゴイル)など、いろいろな役を演じ、敵になったり味方になったり。
その中で、6/14に初めて気づいたのが2つのシーン。
1つは、「オーリム」「ノートルダムの鐘」の後、大聖堂で「僕の小鳥さんたち」とカジモドが言う朝の場面。
この時、上手と下手の端に一人ずついる女性のガーゴイルがとても優しくカジモドを見つめている事に気づきました。恐らく上手が4枠原田真理さん。下手が1枠平木萌子さん。
ガーゴイルはカジモドの想像上の友達と考えると、悲しくもなるけれど、例え想像上でもカジモドが生きてきた中で、優しさに包まれていたのだとしたら、まだ救われると私は思っています。
あと、カジモドの母親フロリカを演じる1枠の方は、劇中どんな役でもカジモドに優しいような気もします。そういう設定なのかな?
2つ目が、トプシー・ターヴィーで、人々にカジモドの顔を晒した時。アンサンブルさんだけでなく、背後にいるクワイヤ(聖歌隊)の人たちも、一瞬で民衆になり、カジモドをみて「醜い」という反応をしている事に気づいてしまいました。。
これは辛い。
このクワイヤは直接、カジモドに暴力をふるったり汚い言葉を投げるわけではないのだけれど、障害のあるカジモドをみて、多くの人がしてしまう反応を、一瞬で民衆となったクワイヤに見せつけられた気がしました。
優しくなった川口フロロー
今まで川口フロロー怖い怖い、、と書いてきたのですが、優しくなったと思いました。
ジェアンから赤ん坊のカジモドを託された後、亡くなってしまったジェアンへの気持ちと、忌むべきジプシーの血をひく子を育てるという事への葛藤が、フロローの叫びと表情からすごく伝わってくるように感じました。
叫んだあとのフロロー、涙目でカジモドを大切そうに抱えて。
カジモドをきちんと育てたいと思ったんだろうなぁ。。。
今までもそうだったのかもしれませんが、私自身は川口フロロー4回めで、すとんと腑に落ちました。
ずっと気になっていた、「石としゃべっていました...友達と...」と話すカジモドを最後まで言わせず「石が話すのか?」とかぶせて追及するような言い方が、6/14の公演では、そうでなくなっていました。きちんとカジモドの話しを聞いてあげていて、優しさがやはり増しているように思えいます。
あと、話すときの表情も厳しいながらも笑顔が増えた気がする。
エスメラルダが登場するまで、カジモドがというよりも、川口フロローは幸せだった。甥との時間を大切にしていた、そうも思えるようになりました。今後はどうなるのかなー?
そういえば、エスメラルダに恋に落ちちゃった、というのは、川口フロローはわかりやすい。。どのフロローもだけれど、女性に免疫が無さすぎる(ノД`)
燃えた~!川口フロローのヘルファイアー
これが聴きたかったーー!
圧巻だった川口フロローのヘルファイアー。
ずっと、川口さんならもっとすごいヘルファイアーが来るはず...!と思っていたのですが、凄いのが来た。
音圧、唸り声、クワイヤを従えて地獄の炎とKAATを燃やし尽くしてくれました。ありがとうございます。
宮田エスメと佐久間フィーバスが美しい
ここ最近、宮田さんのエスメラルダと佐久間さんのフィーバス続きなのですが、毎回雰囲気が違って、毎回美しくてすごくいいです..!
宮田さんのエスメラルダと佐久間さんのフィーバスが歌うSomeday が、絶望しか感じられなかったり、希望もちらりと見えたり。6/14の公演では、せいいっぱい強がっているエスメラルダとそれを支えようとするフィーバスの姿が印象的でした。
宮田さんのエスメが、神々しさが増して岡村さんエスメのように思える時もあったり、ジプシーとして精一杯生きている少女っぽさがあったりと魅力的。
劇中、エスメラルダがとても美しく見えて、エスメラルダの「あなたも美しいわ、カジモド」というセリフが、すごく納得感があるというか、美しいエスメラルダが言うのだから、カジモドも美しい、という流れがすーっと身体に入ってきました。
このセリフで泣いたのは6/14の公演が初めてです。
ノートルダムの鐘は毎回いいけれど6/14の公演は、カジモドシーンだけでなくエスメラルダやフィーバス、平木フロリカのフィナーレの美しいソプラノにも泣いたし、たぶん一番泣きました。
でも、苦しさはなくてすがすがしい気持ち。カテコでは演じきった皆さんの笑顔を見れて、私も幸福感に包まれて帰宅できました(っ´ω`c)
2018年6月12日ソワレキャスト
2018年6月14日マチネキャスト
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