2回めに引き続き、3回めのリハーサル見学会に参加してきました。
2回めの様子はこちら。当日の流れも書いてあります。
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イベント受付は15:45~
前回は15:00頃劇場に到着するように向かいましたが、今回は15:30頃の到着。KAAT3階の劇場入口部分がすでに混雑している状態でした。
今回のリハ見参加者は400名以上。だんだん増えています(笑)
受付後、質問アンケートに記載。16:25に劇場ホール内入場です。
2018年6月12日リハーサル見学会の内容
①奇跡御殿の階段移動
劇場ホールに入った時、ちょうど奇跡御殿の階段を操作する練習をしていました。
今回は、アンサンブルさんのみ。カジモド、フロローは練習参加なし
指示は吉田絢香さん。
カジモドとフィーバスが捕らえられた後、降りてくる階段です。
左右から階段を移動→真ん中でぴったり合わせる→離して左右へはける、という場面を念入りに確認していました。
階段移動は女性アンサンブルさんが行っているのですが、下手側の階段を移動する2枠の村木さんが、舞台の真ん中に身体が出てしまうので、もう少し舞台の真ん中スペースを作るように、と吉田さんから何度か指示がありました。
普段、観客としては注意深く観ている場面ではないですが、本番その場面を見ると、確かに階段移動の時に、人の身体が真ん中へはみ出ない方が、客席からみてスペースが広がって綺麗だなと思いました。
照明が暗いので、観客が実際はそこまで意識することはないと思いますが、目立たない所にもすみずみまで神経を払っているからこそ、あのような美しい舞台ができるんだなと思えました。
そういえば何度目かの確認で、階段のロック解除がされていなくてやり直しにもなっていました(笑)
②歌唱指導と解釈
ここから歌唱指導。自分の知識が無くて理解できない事も多かったです。
しかし音や言葉の背景をとても大切にしている事がよくわかりました。
ここでの指示出しは賀山祐介さんでした。
作品の出だし部分からです。
はるか昔 ここで始まる物語
はるかの「は」はもっと開く。準備が遅く開いていない人がいる。
はるか 昔 →どのくらいのイメージなのか。いつくらいの話しなのか。自分なりのイメージを持って。
ある日 みなしごの兄弟が
冒頭は会衆は引いてみているけれど、ここで、視点がミクロになるようにもっていく。
会衆がどの視点を持っているか。それぞれ、独自の視点をもって。スコット(演出のスコット・シュワルツさん)も言っていたように。
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Eテレの100分de名著のノートルダムの鐘の回で、ヴィクトルユゴーが、この作品を映画的に作っていると解説されていたのですが、その理由の1つにマクロからミクロへの視点、というものがありました。
全体像を俯瞰したのち、焦点を合わせるというもの。
冒頭部分の指示は、このことを指しているのかと思いました。[/memo]
人目をしのび出かけていく 弟のため
おとう「と」の「た」め
この2音がいつも下がっている。下がりやすいので、上に。落ちないように。
男性のバランスが悪い。しっかりお腹を使うこと。
石像の視線
幼子のカジモドを抱えて逃げ惑うフロローに対して、どういう視線を石像は投げるのか。きちんと考えて。
Dies ira, dies illa (ディーエス イーレ)
「ディー」を破裂しすぎている男性がいる。これは優勢子音。
マルカート...短い人、そうでない人がいる。
[memo title="MEMO"]
専門用語で、理解ができなかったのですが、マルカートとは、調べると音の一つ一つをはっきり演奏することらしい。
「ディー」は子音ではっきりしている音だから、やりすぎはダメってことかしら?[/memo]
最後に、冒頭から流れを通すとき、ジェアンが横たわる椅子(ベッド)が片付けられてしまって、手島さんジェアンが床にゴロンと寝転ぶ必要があり、ご本人も会場も笑いに包まれました。
そうだカジモドその通り/上からみた街の地図だ
アフロディージアスの場面(エジプトへの逃避)。
ここでは、石像たちがカジモドが聞きたい答えをいってくれる。
次元が深まってカジモドのエスメへの想いが一段上がる箇所、というのを意識して(歌って。)
[memo title="MEMO"]ここは本当はカジモドのセリフと歌も入る場所ですが、アンサンブルさんだけの練習だったので、カジモドの部分抜きでした。カジモドの声が入らないことで、アンサンブルさんに集中でき、カジモドへ投げている視線など石像たちの優しい「想い」が、いつもよりわかりやすく感じました。[/memo]
ここで、リハ見が終わり。
言葉にのせる時の役作り。。。凄いなぁと思いました。プリンシパルの皆さんは当然のことながら、アンサンブルさんは場面に応じて役がころころ変わるし、都度その役に応じた視線をもたなければいけない。
本当に大変な事なんだと思いました。
でも、だからこそあれだけ素敵な公演が続くんでしょうね。貴重な体験をさせて頂きありがとうございました。
質問コーナー
リハ見参加者から集められた質問をランダムに選んで答えるコーナーです。
司会:手島章平さん(ジェアン/アンサンブル男性7枠)
平良交一さん(アンサンブル男性6枠)
飯田達郎さん(カジモド)
久間仁さん(フィーバス)
村木佑衣さん(アンサンブル女性2枠)
手島さん、「少しだけ美少年を演じています」と自己紹介
好きなセリフがあれば教えて
平良さん
意識したことない
村木さん
そして彼らは立ち上がると人々に呼び掛けた
自分がやってみたいオリジナルの石像のポーズは?
飯田さん
手島さんから今凄い面白いものが出ます
手島さん
筋肉ムキムキのようなポーズをとる
今までで一番難しい役は?
飯田さん
カジモド。体勢、声の変化、カジモドを演じつつ健康を維持していくこと。
私は就活中なのですが、俳優以外でやってみたい仕事は?
村木さん
キャビンアテンダンド
やってみて、との指示に実際にキャビンアテンダンドのアナウンスを行う←さすがとても上手!
佐久間さん
考えたことがない。面白くなくてすみません←かわいすぎ。
なんでそんな身長高いのか?佐久間さんに対してこんな感じの質問が手島さんからあり、佐久間さん「牛乳好きでいっぱい飲んだ。3食牛乳」
飯田さん
もともと歌手を目指していた。
小さいころは、宇宙飛行士、音楽の先生、子供大好きなので保育士になりたかった。あとパイロット。能力を考えないで良いなら、阪神タイガース!
平良さん
金持ちの無職(笑)
四季の他の作品でやってみたいのは?男性は女性役、女性は男性役を
飯田さん
アースラ(リトルマーメイド)、エルヴァバ(ウィキッド)
佐久間さん
エビータ
ノートルダムで演じてみたい役は?
平良さん
エスメラルダ(笑)
村木さん
美少年(ジェアン)(笑)
手島さんが、「ジェアン難しいんだからね。大変だよ。自分で『美少年』て言わなきゃいけないんだよ。出オチしなきゃいけない・・・・あ、でも作品を壊しかねないからこれ以上は言えない」
舞台外で劇中の役が出てしまう事は?
ここは、手島さんが佐久間さんと平良さんへ突っ込んでいました。
手島さん
佐久間さんに向かって「フィーバスなら『僕はどんな女の子でも好きさ』っていうんですかね。」
佐久間さん
「・・・」(確か、答えず困っていたような。)
手島さん
平良さんに向かって「デュパン神父のように『出ていけ!』とか」
平良さん
「息子に出ていけなんていったらシャレにならない」
飯田さん
1,2..と数える時、カジモドの手つきになる。そうすると顔もゆがめてしまう。同僚の中橋さんと話すとき、thという発音になる。→たつろうさんのインスタでよく「おいthy」となっているのはこれが理由!
ノートルダムの鐘の見所。マニアックな所を教えて
佐久間さん
カジモド登場シーンがすごい。鳥肌がたつ
飯田さん
後ろから出てくるとき、観客だけでなくクワイヤも全員、カジモドに視線が注がれて最初は、視線に負けないようにするのがたいへんだった。まっすぐ歩くのが一番難しい。ナンバ歩きになりそうだった。
村木さん
トプシーターヴィーのシーン。
場面転換が多く、「いつのまにか」切り替わって終わっている
最後の質問 フロロー、カジモド、フィーバス、どれをやりたい?
質問をひいた平良さん
字が見えない www
村木さん
カジモドをやりたい
ざっとこんな感じでした。
佐久間さん、舞台では流暢にしゃべられているけれど、普通に会話する日本語は、たどたどしい部分があって、どれほど日本語を勉強されて舞台にたっていらっしゃるのかと感動。。。
こういう場があまり得意そうでもないのに、引っ張り出されて、真面目に答えようとする姿が印象的でした。
あと、手島さんが面白くて最高。
とても楽しい経験でしたが、皆さん、本番前に体力、気力消耗させちゃったんではないか、と少し心配にもなりました。
皆さん、貴重な時間を割いて頂きありがとうございました..!
劇団四季公式サイトでは、写真付きのリハーサル見学会の様子がのっています↓
『ノートルダムの鐘』横浜公演で、第3回「リハーサル見学会」が開催されました - https://t.co/CIF8HswKjA
— 劇団四季 (@shiki_jp) 2018年6月13日
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