劇団四季のノートルダムの鐘にひどく衝撃を受けた今年。
四季で上演されてきたいろいろな作品を楽しめる「ソング&ダンス」を東京の自由劇場へ観てきました。
歌やダンス、パフォーマンスどれをとっても高クオリティで、舞台全体の流れで観ているわけでもないのに、曲が終わると涙腺がゆるんでしまう作品もあり、心が浄化されたひとときでした。
劇団四季のソング&ダンスとは?
劇団創立45周年を記念して1999年に始まったシリーズ。
2018年に劇団四季が創立65年になるので、今年から来年にかけてのシリーズを「ソング&ダンス65」と呼ぶとのこと。
毎年あるわけではなく、2~4年おき位の頻度で開催されています。
劇団四季の創立が1953年と戦後からそれほどたっていないことを考えると、本当に長い歴史のある劇団ですよね。
人気の高い曲を、実力のある俳優さんたちが、歌って踊ってパフォーマンスを繰り広げるので、かなり贅沢な内容です。
ソンダン(ソング&ダンスの略)を通して感じたのは、設立から現在まで、劇団四季の歴史を作り続けてきた先輩たちへの尊敬や感謝の念が、観客への想いと伴に舞台上から伝わってくること。
言葉でも、そういった思いを込めたものがありましたが、それだけでなくパフォーマンスの質を絶対に落とさないという覚悟のような劇団四季というブランドの意地も感じました。
劇団四季は、もちろん人気の俳優さんはいますが、スター主義じゃないから「この人だけ上手」と、だれかに頼るのでなく、舞台にあがる役者さん全員が上手で見ごたえがありました。
ソング&ダンス65を観劇できる場所
東京は浜松町にある自由劇場で現在開催中です。
2017年10月~11月までの公演で、2018年4月からは全国公演が行われます。
北海道・東北エリア:4/29~6/9
関東エリア:4/13~5/20
関西エリア:6/17~8/19
※上記以外にも公演の予定があり。
詳しくは、こちらの劇団四季のHPチェックしてみてください。
https://www.shiki.jp/applause/songanddance/special/map/
ソング&ダンス65 2017年11月1日ソワレ感想
ということで、初めてのソンダンに行ってきました~!
ライオンキングの春劇場、ノートルダムの秋劇場の横にある小さな自由劇場で開催中です。
春劇場と秋劇場は再開発で取り壊され、工事中なのがちょっと寂しい。。。開発が終わったら、またこのエリアで四季は上演活動されるそうです。
秋の夜、暗闇にぽっかり浮かぶ自由劇場が幻想的でなかなか美しかったです。
自由劇場のロゴ、ぶどうのマークがおしゃれ。
開場と伴に足を踏み入れると、洋館のような雰囲気のノスタルジックな素敵な劇場でした。
2Fへと続く螺旋階段も雰囲気があります。
舞台がはじまるまで、客席、ロビーに今までの劇団四季作品のナンバーが流れて、気持が盛り上がります。
そして本日のキャスト...!
ロビーのキャストボードだと光があたって、わかりづらいのですが・・・
・・・!!!!ノートルダムの鐘でカジモド役やっていた、飯田達郎さんがでてる~
フロローの芝清道さんもでてる~
一気にアドレナリンが(><)
普段、劇団四季を観ていないので、お名前だけだと他のキャストさんのことがわからなかったのですが、ツイッターでの感想を見ると、すごい回だったいみたいです。
後方席でしたが、劇場が小さ目のため、オペラグラスなしでも俳優さんたちの表情がはっきりわかる距離でした。
冒頭、ウエストサイド物語のサムホエアから始まります。
歌ったのは、綿引さやかさん。
引き込まれる声量と表現で、一気に別世界へ....!
ソンダンって、劇団四季の今までの作品のおいしい所を観劇できる、ガラコンサートのような位置づけだとも思うのですが、
1曲ごとのパフォーマンスというよりも、めくるめくソンダンという世界に観客を連れて行ってくれるような感じ。
作品の世界観が1曲の中に詰められるので、すごく気持ちがもっていかれるんですよね。
劇団四季はディズニー作品も多いので、ソンダンでもディズニーは多くとりあげられましたが、私自身、ディズニーはノートルダム以外は子供向けというイメージなので、わざわざ劇場へ行って観たい...とはそこまで強い気持ちはもっていませんでした(アラジンはチケットとったけれど)
でも、ソンダンのリトルマーメイドで観た三平果歩さんが可愛らしく、歌も踊りを観ていたら、すごく楽しい気分になっちゃったし
ライオンキングのコーラス、ソロ、打楽器の身体の奥まで震える振動などを味わってしまうと、あ~本作品も観たい!となってしまう。(→来年1月のチケットをとりました^^)
それも狙いかもしれないけれど、1曲ごとの本気が凄いから、おいしいところをちょっとつまんだガラコンサートではなく、全力で好きな作品を観たときと同じくらいの、いい意味での消耗感もありました。
ディズニーじゃないけれど、キャッツのメモリーを江畑晶慧さんが歌ったときは、涙が。
さて、個人的に気になって仕方なかったのは、、私が初めてノートルダムの鐘をみたときのコンビ、飯田達郎さんと芝清道さん。
このお二人なら、ノートルダムやるよね....と見ていたのですが、
カジモドのソロ「陽ざしの中へ」は、飯田達郎さんではなく、笠松哲郎さんが歌いました。
達郎さんのカジモドに泣けて仕方なかったので、達郎さんじゃないのが正直残念とも思いましたが、笠松さんもすごい上手! 次のノートルダムでは笠松さんが歌うのかな?
歌に加えて、身体能力もかなり高そうで、見ごたえありのカジモドだったから、笠松さんも人気がでそうです。
達郎さんは、エスメラルダとのゴッドヘルプで歌ってくれました。
そして芝さん!
もう大好きになっちゃいました。芝清道さん。
フロローしか存じ上げなかったので、神父様なイメージでしたが、ソンダンの舞台上誰よりもノリノリで、楽しかった。
特に、美女と野獣のガストン役のいやらしい感じが、やりすぎ感があって面白く、客席も芝さん出てくるだけで、笑っていたくらいw
そういえば、ノートルダムの鐘は一度、父親といったのですが、うちの父は芝さんの声がとても気に入ったらしく、何度も「いい声だ」と言っていました。
ほんと、素敵な声ですよね。
そして、瀧山さん!アラジンのジーニー役で瀧山さんも声が低くて素敵。
客席のつかみも上手で、アラジンがとても楽しみになりました。
演目の中で、オペラ座の怪人のファントムオブジオペラがありましたが、最初、芝さんがファントムを演じ、途中で瀧山さんがファントムへと変わったのですが、これはソンダンならではでしょうね。
鏡を使った幻想的な演出も良かったし、とても贅沢なオペラ座の怪人でした。
私が、今回感動したのは、質の高さももちろんなのですが、舞台にあがっている皆さんの一体感を感じられたことも大きいかなとふと思いました。
例えば、みんなでマリンバを演奏するシーンがあるのですが、ここで芝さんのようなベテランも一生懸命、マリンバを叩いているというのが、自分がよく行く東宝系のミュージカルでは絶対に考えられないこと。
どちらが良い、悪いというのでもないですが、なんか観ているこちらが楽しかったです。
あと、ソンダンの終わりに、出演したキャストさんの名前を一人ひとり、全員読み上げるのもすごく良かったです。
ソンダンは知らない曲があっても絶対に楽しめる
私は劇団四季は今まであまり観てこなかったので、知らない作品の方が多かったですが、全く問題なくすごく楽しめました。
知らなくても、「あ!これはみにくいアヒルの子だ!」と観てわかるものもあるし、内容わからなくても踊りや歌がすごいから、圧倒されました。
ちょっと行ってみたいけれど、知らない作品があったらどうしよう...と思っている方は、心配無用ですよ~!
客席も豪華だった
終演後、後方にいる男性をみたら....
か、海宝直人さんが....!!!!
ひぇ~~~
海宝さんカジモドは残念ながら観られなかったですが、マリウス最高でしたよ...
あとで、ツイッター見たら、吉田光男さんも観劇されていたよう。
実は、オープニング前、背丈の大きい少し目立つ男性が歩いているのが見えて、「みつおさん?」と思ったのですが、その方がそうだったのかな~
そして、観劇翌日
劇団四季からメールがきて、昨日のキャスト表を送ってくれました!
そういえば、私が劇団四季の会員になったのは、ノートルダムの後だから、今回が四季会員としては初めての観劇。
だからかな?
こういうサービスすごいなぁ。すごくうれしい~!