劇団四季のキャッツを観てきました!
2018年8月11日に開幕したばかり。東京大井町に新しくできたキャッツシアターでの公演です。
大井町のキャッツシアターへの行き方
最寄り駅
・JR京浜東北線/大井町駅西口
・東急大井町線/大井町駅
・東京臨海高速鉄道りんかい線/大井町駅出口B
それぞれ、駅から歩いて5分くらい。歩道が狭い商店街を通るので、混雑していると10分くらいかかります。
駅を出ると簡単な街の地図
左右に分かれているので、右側へ。
キャッツとライオンキングの垂れ幕があるので、わかりやすい。ここをまっすぐ。
しばらくすると、右側に猫の目が可愛いキャッツシアターが出てきます。
お隣にはライオンキングの「夏」劇場
キャッツシアターは過去の公演をみると黒い屋根の劇場のイメージなのですが、今回は白なんですね。
プログラムも白でした。
歩道には、猫の名前が書いてあり、テンションがあがります。
キャッツシアターに到着!
キャッツはつまらない?初心者の感想
キャッツのDVD観たときは、正直面白いと思わなかった
実は私、キャッツのチケットを取ったはいいけれど、「もしかしたら自分には合わない作品かもなー」とうっすら思っていました。
何年も前に海外版のキャッツDVDを買って見てみたのですが、なんだかストーリーがよくわからない。有名なメモリー以外、見所がいまいちわからず、最後まで見ることができなくて。
キャッツのあらすじを、色々なサイトでみてもうーん。。。
例えば、劇団四季では、キャッツのstoryを次のように紹介しています。
満月が青白く輝く夜、街の片隅のゴミ捨て場。
たくさんのジェリクルキャッツたちが、年に一度開かれる”ジェリクル舞踏会”に参加するため集まってきます。人間に飼い馴らされることを拒否して、逆境に負けずしたたかに生き抜き、自らの人生を謳歌する強靭な思想と無限の個性、行動力を持つ猫、それがジェリクルキャッツ。
そして今宵は、長老猫が最も純粋なジェリクルキャッツを選ぶ特別な舞踏会。
再生を許され、新しいジェリクルの命を得るのは誰か。
夜を徹して歌い踊る猫たち。
やがて夜明けが近づき、ナイフで切ってしまえそうな静寂に向かって、天上に上り、
新しい人生を生きることを許されるただ一匹の猫の名前が、宣言されます。その猫とは‥。
引用元:https://www.shiki.jp/applause/cats/
なんのこっちゃ?(笑)
でもノートルダムの鐘をきっかけに、劇団四季のすばらしさに目覚め、あの劇団四季ならば!!という事で観てきました。
あとはツイッターでの盛り上がりに、一度は見て置いたほうが良いと思ったのも理由です。
ダンスがすごい!ストーリーを無理に追わなければ、キャッツはすごく楽しい!
実際の舞台はやっぱりすごかった。
さすが劇団四季。
なんでこんなすごい人たちを揃えられるの??
劇団四季のダンスの凄さは、アラジンやノートルダムの鐘、ソンダンで知ってましたが、キャッツはもっとすごい!
踊りに詳しくないのですが、かなりバレエ要素が加わっているようにみえます。
出演者さんをチェックしてみると、クラシックバレエをやっていた方が多いみたい。
どの猫さんも素晴らしいのですが、個人的に大好きになったのが、ミストフェリーズというマジシャン猫。
登場してから繰り出される魔法の数々も素敵だし、バレエの「白鳥の湖」で黒鳥が踊る32回転フェッテみたいなやつ?
くるくると25回転(らしい)踊るシーンとか、うわーーーなになに、ミュージカルでこんなすごい技みれちゃうの??とびっくり。
両足が180度以上の開脚ジャンプと、思っていた以上の凄さにびっくりしました。
私が観劇した日のミストフェリーズは、桒原 駿(くわはら しゅん)さん。
桒原さんの特徴なのか、控えめで内気にみえるミストフェリーズで、技の凄さとのギャップにキュン...となりました。あとでパンフレットみたら、ミストフェリーズは内気キャラのようなので、役作りだったのかな?とにかく可愛い。
そして、ミストフェリーズの事を調べていたら、劇団四季の振付師、加藤さんもミストフェリーズを演じていたんですね~
加藤さんといえば、今回のキャッツの振り付けもされていますし、各公演でお名前を拝見する方。
加藤さんは、マジシャンのおうちに生まれて、たまたまニューヨークでキャッツを観て衝撃を受け、
そのとき、ミストフェリーズは自分と同じマジシャン。違いは尻尾が生えてるかどうかだけだ!と思ったそうです(笑)
帰国後キャッツを演じたくなり、日本で劇団四季が公演していたのでオーディションうけて、そのまミストフェリーズになったというから、運命を感じますね...!
キャッツの日本初演は1983年。それから26年後の2009年の横浜公演から大きな変更が入ったそうですが、その変更に加藤さんは多くかかわってきたそうです。
猫の素早い動きを出すために、床ですべる動作が入ったのは、加藤さんのアイディアらしく、それは今回の東京公演でも何度も観る事ができました。
話がそれましたが、キャッツはダンスもすごいし、猫の動きもしなやかて、特に毛足の短いタントミールはスタイルや動作が見た目にはっきりでるので、その美しさにため息がでちゃうほど。この日のタントミールは、杉野早季さん。もう指先まで美しくて、女性の私がみてもうっとり。
帰ってから無駄に腹筋とかしちゃいましたねw ほんと、私が筋トレしても誰にとってもなんの意味もないですが...!
さて、懸念していた、キャッツはつまらないんじゃないか、という点は、無理やりストーリーを追わなければ大丈夫。
もともと、「詩」が元になっているので、ミュージカル作品もかなりポエムチック。
猫一匹ずつ、詩で1ページ1ページ紡いでいくような作品です。
強く感じたのは、キャッツの元になった「ポッサムおじさんの猫とつき合う法」を書いた、T.S.エリオットさんは、ほんとうに猫が大好きなんだな~と。
プレイボーイな猫、夜行列車が好きな猫、マジシャンン猫・・・いろいろな猫ちゃんが出てくるのですが、個性がみんな違うから、見所も違って、単調さがゼロ。
そして大切な点は、飼いならされた猫ではなく、自由気ままな誇り高い猫であること。
この点を、劇団四季では身体能力や仕草で見事に表現していたと思います。
例えば、舞台から客席まで滑り台になっている箇所があって、猫たちが何度か客席へ降りてきて、お客さんの顔をじっと見ながら歌ってくれる事があるのですが、この時、ニコっとはしないんですよね。
ニコっとしちゃうのは人間である役者が媚びているからで、猫は絶対にそんな事しないだろうから、というこだわりなんだそう。あくまでも人に媚びない誇り高い猫として存在し続ける、四季の役者さんたちが素晴らしかったです。
あと当然というえば当然ですが、メモリーはやはり美しい。
この日メモリーを歌ったグリザベラ役は、木村智秋さん。木村さんのメモリーも美しいし、他の猫から嫌われているグリザベラに寄り添って、メモリーを一緒に歌う子猫のシラバブとの一緒のシーンもとても綺麗でした。
劇場がゴミ箱
キャッツシアターが他の劇場と全く違う点。劇場自体がゴミ箱という設定です。だから、脚を踏み入れた途端、ゴミ(もちろん製作されたもの)がいっぱい。猫目線なので、実物の3倍の大きさに作られているんだそう。
ご当地ゴミがあるらしく、横浜公演の時は、崎陽軒のシウマイにかける醤油入れ。今回の東京では、ジャイアンツのユニフォーム(これは私は発見できず)や日テレのキャラである空ジローが捨てられています。
この劇場に入った途端、自分たちも作品の中にいるという感覚は他にはないので、別世界にいってきたような体験ができました。
休憩中には舞台にあがらせてもらえるので、キャッツに行った方はぜひ体験してみて!
猫が客席に来る
舞台から客席にかけて滑り台になっついるところがいくつかあり、猫さんたちが客席まで滑り降りてくれます。
特に通路席は楽しいです。
センターの確か5列目くらいだと、天邪鬼でモテモテのオス猫、ラム・タム・タガーの連れ去り?のようなものがあります。
私の時は、20~30代くらいの綺麗な女性が、ラム・タム・タガーに手をとられてステップしていました(笑)
私は下手側の通路席だったのですが、私のところには、子猫のシラバブ、そしてオス猫が一匹来てくれました。オス猫は、初見だったし確信はもてないのだけれど、電車猫のスキンブルシャンクスだったのかな~
シラバブは私の顔をじっとみながら歌っていたのですが、「猫」そのものなので、ニコっとせずじーっと見られたので、どういう表情をしたらよいのか、ちょっと戸惑いました。でもすごく貴重な体験。素敵だったな~
その他、キャッツ公演について
キャッツの上演時間
約2時間40分(途中休憩含む)
キャッツシアターにゆっくり食べられる飲食スペースはなし
ロビーには座る場所がないので、できるのは持参してきたお水やお茶を立って飲むくらい。
最近、ノートルダムの鐘を観に横浜のKAAT劇場に通っていたので、ロビーでゆっくりパンなどを食べられる事になれていましたが、キャッツシアターは劇団四季の劇場だったのでした。
当然、客席では飲食NGです。
ただ駅周辺に飲食店が多いので、食事をする場所に困ることはないです。私は、駅を出てすぐにある「だし茶漬け+肉うどん えん 」でランチしました。
すぐに出てくるので時間もかかりません。
キャッツはもしかしたら自分には合わないかも...と少し思っていましたが、生でみるとやっぱり面白い。
一緒に観た友人は、電車猫のスキンブルシャンクスがすごく気に入ったって。キャラクターも良いし、曲(特に浅利先生が訳した日本語歌詞)も好きになったそうです。
誇り高き猫たち。また観に行きたい!