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ミュージカル『ノートルダムの鐘』(ディズニー版/劇団四季)あらすじ、見所、ナンバーまとめ!

見た目、考え、人種、性別…

人は時として、自分とは異なると感じるものに対して、受け入れがたい時があります。

そんな時、人はどうするのか?

  • 異質なものに対して攻撃をしかけるのか
  • 攻撃に便乗するのか
  • 傍観するのか
  • または攻撃されているものを救うのか

「ノートルダムの鐘」は、フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーが書いた小説「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」原作。人種差別や偏見に切り込んだミュージカル作品です。

楽曲は、ディズニー作品「アラジン」「美女と野獣」「リトル・マーメイド」などを手掛けたアラン・メンケン氏が作曲。ディズニーシーのアトラクション、シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ内のBGMもアラン・メンケン氏が手がけています。

きねちゃん

ミュージカル『ノートルダムの鐘』の日本公演は、劇団四季によって上演されています。2016年12月11日に四季の秋劇場で初演を迎え、公演を重ねるにつれ評判を呼び、初演の東京、次の京都公演では、チケットが瞬く間に完売するほどでした。

なお、ユーゴーの「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」からミュージカル化された作品は2つあります。

  1. 「The Hunchback of Notre Dame」(アメリカ、ディズニー・シアトリカル製作)
  2. 「Notre Dame de Paris」(フランスのミュージカル)

劇団四季が上演しているのは1のディズニー・シアトリカル製作版です。

基本情報

原作/作曲/作詞/脚本/演出/初演

原作:ヴィクトル・ユーゴー
作曲:アラン・メンケン
作詞:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ピーター・パーネル
演出:スコット・シュワルツ

初演:1999年ドイツベルリン※
   2014年北米
   2016年日本(劇団四季)

※初演のドイツベルリンの「Der Glöckner von Notre Dame」はアラン・メンケン作曲ですが、楽曲構成やストーリー展開は現在のものと異なります。ベルリン版を改良したものを北米で公演。現在の四季版も北米公演のものと同じです。

上演時間

約2時間40分(途中20分の休憩はさむ)

ミュージカル「ノートルダムの鐘」のあらすじ(ネタバレなし)

舞台は15世紀末のパリ。ノートルダム大聖堂には、カジモドという背骨がひどく曲がった20歳の青年が住んでいた。

彼の両親はカジモドが赤ん坊の時に病で死亡。叔父であり、ノートルダムの大助祭であるフロローに引き取られたが、その容貌の醜さから外へ出ることは許されず、20年の歳月を大聖堂の中だけで過ごしてきた。

毎年行われる「らんちき祭り(トプリー・ターヴィー)」の日。カジモドは、たった1日だけで良いから、と思い切って外の世界へ出ていく。しかしそこで彼が味わったのは、彼の容姿の醜さに対する人々からの罵倒やあざけり。

そんな中、ただ一人、ジプシーの美しい踊り子「エスメラルダ」が彼を救い出す。

差別なく自分に優しく接してくれるエスメラルダに対し、カジモドは淡い恋心を抱く。しかしエスメラルダに恋心を抱いたのは、カジモドだけではなかった。大聖堂警備隊長フィーバスと、カジモドの叔父であるフロローもエスメラルダに惹かれる。

真面目な聖職者として生きてきたフロローは、自分を惑わすエスメラルダを「悪」と考え、パリを燃やし尽くしてでも捕らえようとする。

カジモドはエスメラルダを助けるために立ち上がるが…..

作品特徴
見た目、考え、人種、性別…

人は時として、自分とは異なると感じるものに対して、受け入れがたい時があります。

そんな時、人はどうするのか?

  • 異質なものに対して攻撃をしかけるのか
  • 攻撃に便乗するのか
  • 傍観するのか
  • または攻撃されているものを救うのか

「ノートルダムの鐘」は、フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーが書いた小説「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」原作。人種差別や偏見に切り込んだミュージカル作品です。

楽曲は、ディズニー作品「アラジン」「美女と野獣」「リトル・マーメイド」などを手掛けたアラン・メンケン氏が作曲。ディズニーシーのアトラクション、シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ内のBGMもアラン・メンケン氏が手がけています。

きねちゃん

ミュージカル『ノートルダムの鐘』の日本公演は、劇団四季によって上演されています。2016年12月11日に四季の秋劇場で初演を迎え、公演を重ねるにつれ評判を呼び、初演の東京、次の京都公演では、チケットが瞬く間に完売するほどでした。

なお、ユーゴーの「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」からミュージカル化された作品は2つあります。

  1. 「The Hunchback of Notre Dame」(アメリカ、ディズニー・シアトリカル製作)
  2. 「Notre Dame de Paris」(フランスのミュージカル)

劇団四季が上演しているのは1のディズニー・シアトリカル製作版です。

基本情報

原作/作曲/作詞/脚本/演出/初演

原作:ヴィクトル・ユーゴー
作曲:アラン・メンケン
作詞:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ピーター・パーネル
演出:スコット・シュワルツ

初演:1999年ドイツベルリン※
   2014年北米
   2016年日本(劇団四季)

※初演のドイツベルリンの「Der Glöckner von Notre Dame」はアラン・メンケン作曲ですが、楽曲構成やストーリー展開は現在のものと異なります。ベルリン版を改良したものを北米で公演。現在の四季版も北米公演のものと同じです。

上演時間

約2時間40分(途中20分の休憩はさむ)

ミュージカル「ノートルダムの鐘」のあらすじ(ネタバレなし)

舞台は15世紀末のパリ。ノートルダム大聖堂には、カジモドという背骨がひどく曲がった20歳の青年が住んでいた。

彼の両親はカジモドが赤ん坊の時に病で死亡。叔父であり、ノートルダムの大助祭であるフロローに引き取られたが、その容貌の醜さから外へ出ることは許されず、20年の歳月を大聖堂の中だけで過ごしてきた。

毎年行われる「らんちき祭り(トプリー・ターヴィー)」の日。カジモドは、たった1日だけで良いから、と思い切って外の世界へ出ていく。しかしそこで彼が味わったのは、彼の容姿の醜さに対する人々からの罵倒やあざけり。

そんな中、ただ一人、ジプシーの美しい踊り子「エスメラルダ」が彼を救い出す。

差別なく自分に優しく接してくれるエスメラルダに対し、カジモドは淡い恋心を抱く。しかしエスメラルダに恋心を抱いたのは、カジモドだけではなかった。大聖堂警備隊長フィーバスと、カジモドの叔父であるフロローもエスメラルダに惹かれる。

真面目な聖職者として生きてきたフロローは、自分を惑わすエスメラルダを「悪」と考え、パリを燃やし尽くしてでも捕らえようとする。

カジモドはエスメラルダを助けるために立ち上がるが…..

娯楽
(3.0)
悲劇
(5.0)
ミステリー
(2.0)
ラブ
(4.0)
ノンフィクション
(1.0)
子供向け
(1.0)
ダンス
(4.0)

物語の舞台:フランス、パリ
演奏:録音

ネタバレを知りたい方はこちらを参考にしてください↓
ミュージカル『ノートルダムの鐘』ネタバレと結末!愛をつらぬいたカジモド

主要登場人物

きねちゃん

キャラクターの人物設定が、舞台版(ミュージカル)、原作、映画版と異なります。こちらで紹介するのは、ミュージカル版「ノートルダムの鐘」の人物像です。

人物相関図

カジモド(主人公)

ノートルダム大聖堂の鐘突き塔に住む心優しい20歳の青年。お友だちは、石像、ガーゴイル(彫刻)、鐘、窓。生まれながらに背骨がまがり醜い顔をしている。また、毎日鐘をついているせいで、耳が悪い。親代わりに育ててくれた叔父のフロロー大助祭に対して忠実であるが、エスメラルダに出会い、フロローとの関係が変っていく。

フロロー(聖職者/カジモドの叔父)

ノートルダム大聖堂の大助祭。人々からは畏れられている。幼いころ、弟のジェアンと伴にみなしごになり兄弟仲良く暮らしてきたが、ジェアンを亡くし、その際、カジモドをひきとる。ディズニー映画版とはちがって、「悪者」とは言えないキャラクター。街の秩序を守るため風紀を乱すジプシーを追放しようとする。そんな時、ジプシーのエスメラルダに出会い惹かれてしまい、正気を失っていく。

エスメラルダ(ジプシーの踊り子)

美しいジプシーの踊り子。観るものを魅了する。身分や外見に惑わされない、まっすぐな心を持つ女性。カジモドの最初の友達。のちに大聖堂警備隊長フィーバスと恋に落ちる。

フィーバス

ノートルダム大聖堂の警備隊長でフロローに仕える忠実な兵士。しかしフロローの、ジプシーやエスメラルダに対する横暴に疑問を抱く。カジモドに対して差別なく、友達のように接する。

クロパン

ジプシーの王様でリーダー。切れ味が鋭くしたたかで、仲間を見捨てない人情家。この作品において、現代と「ノートルダムの鐘」の世界をつなぐ、ストーリーテイラーのような役割ももつ。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」の見所は?

①身体を曲げたまま歌う、難易度が高いカジモド役者さん

主人公のカジモドは、背骨と顔が曲がり、身体が不自由な役。このカジモドを演出するのに、身体にコブをくっつけるのですが、それに加え、役者さんは身体や顔を折り曲げた状態で歌ったり演じたりします。

身体に大きな負荷がかかった状態で歌う、「Out There(陽射しの中へ)」「Made of Stone(石になろう)」は、一体どこからその声が出ているのかと圧倒されます。

②単純な「悪人」とは言えないフロロー

映画のノートルダムの鐘では、ディズニーヴィラン(悪人)として描かれるフロローですが、舞台版では単純に悪人と呼ぶことはできません。醜い赤ん坊のカジモドを自らの手で育ててきた、ある意味情の深い人物です。

エスメラルダに惹かれて自分を見失っていく時、フロローを自業自得とみるか、哀れとみるか、怪物とみるか。フロローを演じる役者さんや、カジモド役者さんとの組み合わせによって、毎回印象が変わるほど、深みのあるキャラクターです。

③美しいエスメラルダの踊り

ジプシーの踊り子「エスメラルダ」が登場するのは、らんちき祭りのシーン。ジプシーの王様クロパンの紹介で、タンバリンのリズムにのって歌い、踊ります。人々を魅了するエスメラルダの踊り。舞台上でも非常に華やかで見ごたえがあります。

④カジモドの友達「ガーゴイル」や「石像」

大聖堂で一人ぼっちで暮らすカジモドにとって、ノートルダム大聖堂にあるガーゴイルや石像は、彼の友達。ガーゴイルとは怪物などをかたどった彫刻で、雨樋の役割をします。実際のパリのノートルダム大聖堂にもあります。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」では、アンサンブルさんたちが、ガーゴイルや石像を演じ、カジモドとお話ししたりカジモドを助けたり。ノートルダムンの鐘は重い作品ですが、ガーゴイルや石像たちのカジモドへの優しいまなざしが、温かい気持ちにさせてくれるかもしれません。

⑤クワイヤ(聖歌隊)の美しい歌声

劇団四季の「ノートルダムの鐘」は、舞台の奥にあるタワーの2段目に、クワイヤ(聖歌隊)が16名、常駐しています。有名な曲がいくつかあるノートルダムの鐘ですが、クワイヤが歌うミサのような曲が非常に美しいことも、この作品の特徴。

クワイヤのメンバーは、オペラ座の怪人で主役のファントム役を演じた高井治さんや、「28 1/2妄想の巨人」のエンディング曲「慟哭の巨人」を歌った永井崇多宏さんなど、ほかの公演では主役級の人が勢ぞろい。

透明感と厚みのあるコーラスに心が洗われます。

この作品に登場するクワイヤは、聖歌隊としてだけでなく、「石像」「お祭りを見に来た人」と場面に応じて演じ分けもしています。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」ナンバー一覧


英語タイトル日本語タイトル
1幕
Olim
オーリム(いつか)アンサンブル、クワイヤ
The Bells of Notre Dameノートルダムの鐘フロロー、ジェアン、デュパン神父、アンサンブル、クワイヤ
Out There陽ざしの中へフロロー、カジモド
Topsy Turvyトプシー・ターヴィー(パート1)クロパン、カジモド、アンサンブル
Rest and Recreation息抜きフィーバス、フロロー、アンサンブル
Rhythm of the Tambourineタンバリンのリズムエスメラルダ、クロパン、フロロー、フィーバス、カジモド
Topsy Turvyトプシー・ターヴィー(パート2)エスメラルダ、クロパン、アンサンブル
Into Nortre Dameサンクチュアリー~聖域カジモド、フロロー、エスメラルダ、アンサンブル
God Help the Outcasts神よ 弱き者を救いたまえエスメラルダ、アンサンブル、クワイヤ
Top of the World世界の頂上でカジモド、エスメラルダ、アンサンブル
Tavern Song (Thai Mol Piyas)酒場の歌エスメラルダ、フロロー、アンサンブル
Heaven’s Light天国の光カジモド
Hellfire地獄の炎フロロー、男性アンサンブル、クワイヤ
Esmeraldaエスメラルダ全キャスト
2幕
Entr’acte
間奏曲(アントラクト)クワイヤ
Flight into Egyptエジプトへの逃避カジモド、聖アフロディージアス、アンサンブル
The Court of Miracles奇跡御殿クロパン、アンサンブル
In a place of Miracles奇跡もとめてエスメラルダ、フィーバス、カジモド、クロパン、アンサンブル
Justice in Parisノートルダムの鐘 リプライズアンサンブル
Somedayいつかエスメラルダ、フィーバス
Madeof Stone石になろうカジモド、アンサンブル
Finaleフィナーレ全キャスト

観劇前に予習するなら・・・抑えておきたい3曲

①Out There(陽射しの中へ)/カジモド

動画の1:07~で流れている曲。「一度で….いいから…ここを…抜け出し….踏み出そう….陽射しの中へ~」

「僕は醜いから」と、大聖堂で一人ぽっちで暮らしていたカジモドが、「たった一日だけで良いから外に出てみたい」と、勇気を出して外の世界く決意をするビッグナンバーです。

映画版のノートルダムの鐘では、「僕の願い」が邦題でした。舞台版では、カジモドの一歩外へ…という気持ちを強調するため、「陽射しの中へ」というタイトルになっています。

背中を丸め顔をゆがめたまま歌いだし、だんだんとカジモドの中で憧れや希望に満ちていく様が強く伝わってきます。

②Hellfire(地獄の炎)/フロロー、アンサンブル、クワイヤ

動画の0:58~で流れている曲。「地獄の炎….燃える欲望…」

聖職者のフロローがエスメラルダに惹かれてしまい、最初は神に救いを求めていたのが、徐々に「悪いのはあの女だ!」と、自らを改めず悪魔に魂を売り渡すような曲です。

フロローとクワイヤの激しい対話、フロローの執念がすさまじく、劇場全体が音圧で圧倒されるほど。この作品のもう一人の主役は間違いなくフロロー、という事がよくわかるナンバーです。

映画版のノートルダムの鐘では、「罪の炎」が邦題でした。

③Someday(いつか)/エスメラルダ、フィーバス

フロローに恋愛感情を持たれせいで捕らえられたエスメラルダと、彼女をかばって一緒に捕まったフィーバス。

翌朝は処刑される、という状況の中「いつか人々がもっと懸命になり、正義の夜明けがくる」ことを願った美しいバラード。です。

映画版のノートルダムの鐘でも、一瞬Somedayのメロディ―が流れますが歌詞はなし。最後のエンドロールで使われています。ケルティックウーマンなど、有名歌手にもカバーされています。

スタッフ

原作:ヴィクトル・ユーゴー
作曲:アラン・メンケン
作詞:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ピーター・パーネル
演出:スコット・シュワルツ
振付:チェイス・ブロック

劇場

オリジナル初演:2014年/北米カリフォルニア州サンディエゴのラ・ホイヤ劇場※
一度、1999年にベルリンで上演されているが、これを大幅に改良したものが上記。

日本初演:2016年/劇団四季

2016年12月11日~2017年6月25日:四季劇場[秋](東京初演)
2017年7月23日~9月28日:京都劇場(京都初演)
2018年4月8日~8月28日:KAAT 神奈川芸術劇場(横浜初演)
2018年9月22日~:5月19日:名古屋四季劇場(名古屋初演)
2019年7月28日~:京都劇場

CD

劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック(カジモド:飯田達郎)
[wpap service=”with” type=”detail” id=”B07G29RCZB” title=”劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック 東京初演キャスト カジモド役:飯…”]

劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック(カジモド:海宝直人)
[wpap service=”with” type=”detail” id=”B07G21QL7W” title=”劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック 東京初演キャスト カジモド役:海…”]

劇団四季 ノートルダムの鐘CD 限定豪華版(カジモド:飯田達郎、ボーナストラックカジモド:海宝直人)
ノートルダムの鐘 アメリカ公演 キャストレコーディング(the Hunchback of Notre Dame)
Der Glöckner Von Notre Dame-das Musical(ドイツ、ベルリンキャスト)

ノートルダムの鐘のプロモーション映像

劇団四季プロモーションVTRより

キャスト
カジモド:飯田達郎
フロロー:芝清道
エスメラルダ:岡村美南
フィーバス:清水大星
クロパン:阿部よしつぐ


Disney On BroadwayよりメイキングVTR

キャスト
カジモド:Michael Arden/マイケル・アーデン
フロロー:Patrick Page/パトリック・ページ
エスメラルダ:Ciara Renée/シアラ・ルネ
フィーバス:Andrew Samonsky/アンドリュー・サモンスキー
クロパン:Erik Liberman/エリック・リバーマン

ノートルダムの鐘が見られる動画サービスはこちら↓
「ノートルダムの鐘」動画配信はどこで見られる?(アニメ、フル、日本語吹き替え、字幕、レンタルなど)

見た目、考え、人種、性別…

人は時として、自分とは異なると感じるものに対して、受け入れがたい時があります。

そんな時、人はどうするのか?

  • 異質なものに対して攻撃をしかけるのか
  • 攻撃に便乗するのか
  • 傍観するのか
  • または攻撃されているものを救うのか

「ノートルダムの鐘」は、フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーが書いた小説「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」原作。人種差別や偏見に切り込んだミュージカル作品です。

楽曲は、ディズニー作品「アラジン」「美女と野獣」「リトル・マーメイド」などを手掛けたアラン・メンケン氏が作曲。ディズニーシーのアトラクション、シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ内のBGMもアラン・メンケン氏が手がけています。

きねちゃん

ミュージカル『ノートルダムの鐘』の日本公演は、劇団四季によって上演されています。2016年12月11日に四季の秋劇場で初演を迎え、公演を重ねるにつれ評判を呼び、初演の東京、次の京都公演では、チケットが瞬く間に完売するほどでした。

なお、ユーゴーの「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」からミュージカル化された作品は2つあります。

  1. 「The Hunchback of Notre Dame」(アメリカ、ディズニー・シアトリカル製作)
  2. 「Notre Dame de Paris」(フランスのミュージカル)

劇団四季が上演しているのは1のディズニー・シアトリカル製作版です。

基本情報

原作/作曲/作詞/脚本/演出/初演

原作:ヴィクトル・ユーゴー
作曲:アラン・メンケン
作詞:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ピーター・パーネル
演出:スコット・シュワルツ

初演:1999年ドイツベルリン※
   2014年北米
   2016年日本(劇団四季)

※初演のドイツベルリンの「Der Glöckner von Notre Dame」はアラン・メンケン作曲ですが、楽曲構成やストーリー展開は現在のものと異なります。ベルリン版を改良したものを北米で公演。現在の四季版も北米公演のものと同じです。

上演時間

約2時間40分(途中20分の休憩はさむ)

ミュージカル「ノートルダムの鐘」のあらすじ(ネタバレなし)

舞台は15世紀末のパリ。ノートルダム大聖堂には、カジモドという背骨がひどく曲がった20歳の青年が住んでいた。

彼の両親はカジモドが赤ん坊の時に病で死亡。叔父であり、ノートルダムの大助祭であるフロローに引き取られたが、その容貌の醜さから外へ出ることは許されず、20年の歳月を大聖堂の中だけで過ごしてきた。

毎年行われる「らんちき祭り(トプリー・ターヴィー)」の日。カジモドは、たった1日だけで良いから、と思い切って外の世界へ出ていく。しかしそこで彼が味わったのは、彼の容姿の醜さに対する人々からの罵倒やあざけり。

そんな中、ただ一人、ジプシーの美しい踊り子「エスメラルダ」が彼を救い出す。

差別なく自分に優しく接してくれるエスメラルダに対し、カジモドは淡い恋心を抱く。しかしエスメラルダに恋心を抱いたのは、カジモドだけではなかった。大聖堂警備隊長フィーバスと、カジモドの叔父であるフロローもエスメラルダに惹かれる。

真面目な聖職者として生きてきたフロローは、自分を惑わすエスメラルダを「悪」と考え、パリを燃やし尽くしてでも捕らえようとする。

カジモドはエスメラルダを助けるために立ち上がるが…..

作品特徴
娯楽
(3.0)
悲劇
(5.0)
ミステリー
(2.0)
ラブ
(4.0)
ノンフィクション
(1.0)
子供向け
(1.0)
ダンス
(4.0)

物語の舞台:フランス、パリ
演奏:録音

ネタバレを知りたい方はこちらを参考にしてください↓
ミュージカル『ノートルダムの鐘』ネタバレと結末!愛をつらぬいたカジモド

主要登場人物

きねちゃん

キャラクターの人物設定が、舞台版(ミュージカル)、原作、映画版と異なります。こちらで紹介するのは、ミュージカル版「ノートルダムの鐘」の人物像です。

人物相関図

カジモド(主人公)

ノートルダム大聖堂の鐘突き塔に住む心優しい20歳の青年。お友だちは、石像、ガーゴイル(彫刻)、鐘、窓。生まれながらに背骨がまがり醜い顔をしている。また、毎日鐘をついているせいで、耳が悪い。親代わりに育ててくれた叔父のフロロー大助祭に対して忠実であるが、エスメラルダに出会い、フロローとの関係が変っていく。

フロロー(聖職者/カジモドの叔父)

ノートルダム大聖堂の大助祭。人々からは畏れられている。幼いころ、弟のジェアンと伴にみなしごになり兄弟仲良く暮らしてきたが、ジェアンを亡くし、その際、カジモドをひきとる。ディズニー映画版とはちがって、「悪者」とは言えないキャラクター。街の秩序を守るため風紀を乱すジプシーを追放しようとする。そんな時、ジプシーのエスメラルダに出会い惹かれてしまい、正気を失っていく。

エスメラルダ(ジプシーの踊り子)

美しいジプシーの踊り子。観るものを魅了する。身分や外見に惑わされない、まっすぐな心を持つ女性。カジモドの最初の友達。のちに大聖堂警備隊長フィーバスと恋に落ちる。

フィーバス

ノートルダム大聖堂の警備隊長でフロローに仕える忠実な兵士。しかしフロローの、ジプシーやエスメラルダに対する横暴に疑問を抱く。カジモドに対して差別なく、友達のように接する。

クロパン

ジプシーの王様でリーダー。切れ味が鋭くしたたかで、仲間を見捨てない人情家。この作品において、現代と「ノートルダムの鐘」の世界をつなぐ、ストーリーテイラーのような役割ももつ。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」の見所は?

①身体を曲げたまま歌う、難易度が高いカジモド役者さん

主人公のカジモドは、背骨と顔が曲がり、身体が不自由な役。このカジモドを演出するのに、身体にコブをくっつけるのですが、それに加え、役者さんは身体や顔を折り曲げた状態で歌ったり演じたりします。

身体に大きな負荷がかかった状態で歌う、「Out There(陽射しの中へ)」「Made of Stone(石になろう)」は、一体どこからその声が出ているのかと圧倒されます。

②単純な「悪人」とは言えないフロロー

映画のノートルダムの鐘では、ディズニーヴィラン(悪人)として描かれるフロローですが、舞台版では単純に悪人と呼ぶことはできません。醜い赤ん坊のカジモドを自らの手で育ててきた、ある意味情の深い人物です。

エスメラルダに惹かれて自分を見失っていく時、フロローを自業自得とみるか、哀れとみるか、怪物とみるか。フロローを演じる役者さんや、カジモド役者さんとの組み合わせによって、毎回印象が変わるほど、深みのあるキャラクターです。

③美しいエスメラルダの踊り

ジプシーの踊り子「エスメラルダ」が登場するのは、らんちき祭りのシーン。ジプシーの王様クロパンの紹介で、タンバリンのリズムにのって歌い、踊ります。人々を魅了するエスメラルダの踊り。舞台上でも非常に華やかで見ごたえがあります。

④カジモドの友達「ガーゴイル」や「石像」

大聖堂で一人ぼっちで暮らすカジモドにとって、ノートルダム大聖堂にあるガーゴイルや石像は、彼の友達。ガーゴイルとは怪物などをかたどった彫刻で、雨樋の役割をします。実際のパリのノートルダム大聖堂にもあります。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」では、アンサンブルさんたちが、ガーゴイルや石像を演じ、カジモドとお話ししたりカジモドを助けたり。ノートルダムンの鐘は重い作品ですが、ガーゴイルや石像たちのカジモドへの優しいまなざしが、温かい気持ちにさせてくれるかもしれません。

⑤クワイヤ(聖歌隊)の美しい歌声

劇団四季の「ノートルダムの鐘」は、舞台の奥にあるタワーの2段目に、クワイヤ(聖歌隊)が16名、常駐しています。有名な曲がいくつかあるノートルダムの鐘ですが、クワイヤが歌うミサのような曲が非常に美しいことも、この作品の特徴。

クワイヤのメンバーは、オペラ座の怪人で主役のファントム役を演じた高井治さんや、「28 1/2妄想の巨人」のエンディング曲「慟哭の巨人」を歌った永井崇多宏さんなど、ほかの公演では主役級の人が勢ぞろい。

透明感と厚みのあるコーラスに心が洗われます。

この作品に登場するクワイヤは、聖歌隊としてだけでなく、「石像」「お祭りを見に来た人」と場面に応じて演じ分けもしています。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」ナンバー一覧


英語タイトル日本語タイトル
1幕
Olim
オーリム(いつか)アンサンブル、クワイヤ
The Bells of Notre Dameノートルダムの鐘フロロー、ジェアン、デュパン神父、アンサンブル、クワイヤ
Out There陽ざしの中へフロロー、カジモド
Topsy Turvyトプシー・ターヴィー(パート1)クロパン、カジモド、アンサンブル
Rest and Recreation息抜きフィーバス、フロロー、アンサンブル
Rhythm of the Tambourineタンバリンのリズムエスメラルダ、クロパン、フロロー、フィーバス、カジモド
Topsy Turvyトプシー・ターヴィー(パート2)エスメラルダ、クロパン、アンサンブル
Into Nortre Dameサンクチュアリー~聖域カジモド、フロロー、エスメラルダ、アンサンブル
God Help the Outcasts神よ 弱き者を救いたまえエスメラルダ、アンサンブル、クワイヤ
Top of the World世界の頂上でカジモド、エスメラルダ、アンサンブル
Tavern Song (Thai Mol Piyas)酒場の歌エスメラルダ、フロロー、アンサンブル
Heaven’s Light天国の光カジモド
Hellfire地獄の炎フロロー、男性アンサンブル、クワイヤ
Esmeraldaエスメラルダ全キャスト
2幕
Entr’acte
間奏曲(アントラクト)クワイヤ
Flight into Egyptエジプトへの逃避カジモド、聖アフロディージアス、アンサンブル
The Court of Miracles奇跡御殿クロパン、アンサンブル
In a place of Miracles奇跡もとめてエスメラルダ、フィーバス、カジモド、クロパン、アンサンブル
Justice in Parisノートルダムの鐘 リプライズアンサンブル
Somedayいつかエスメラルダ、フィーバス
Madeof Stone石になろうカジモド、アンサンブル
Finaleフィナーレ全キャスト

観劇前に予習するなら・・・抑えておきたい3曲

①Out There(陽射しの中へ)/カジモド

動画の1:07~で流れている曲。「一度で….いいから…ここを…抜け出し….踏み出そう….陽射しの中へ~」

「僕は醜いから」と、大聖堂で一人ぽっちで暮らしていたカジモドが、「たった一日だけで良いから外に出てみたい」と、勇気を出して外の世界く決意をするビッグナンバーです。

映画版のノートルダムの鐘では、「僕の願い」が邦題でした。舞台版では、カジモドの一歩外へ…という気持ちを強調するため、「陽射しの中へ」というタイトルになっています。

背中を丸め顔をゆがめたまま歌いだし、だんだんとカジモドの中で憧れや希望に満ちていく様が強く伝わってきます。

②Hellfire(地獄の炎)/フロロー、アンサンブル、クワイヤ

動画の0:58~で流れている曲。「地獄の炎….燃える欲望…」

聖職者のフロローがエスメラルダに惹かれてしまい、最初は神に救いを求めていたのが、徐々に「悪いのはあの女だ!」と、自らを改めず悪魔に魂を売り渡すような曲です。

フロローとクワイヤの激しい対話、フロローの執念がすさまじく、劇場全体が音圧で圧倒されるほど。この作品のもう一人の主役は間違いなくフロロー、という事がよくわかるナンバーです。

映画版のノートルダムの鐘では、「罪の炎」が邦題でした。

③Someday(いつか)/エスメラルダ、フィーバス

フロローに恋愛感情を持たれせいで捕らえられたエスメラルダと、彼女をかばって一緒に捕まったフィーバス。

翌朝は処刑される、という状況の中「いつか人々がもっと懸命になり、正義の夜明けがくる」ことを願った美しいバラード。です。

映画版のノートルダムの鐘でも、一瞬Somedayのメロディ―が流れますが歌詞はなし。最後のエンドロールで使われています。ケルティックウーマンなど、有名歌手にもカバーされています。

スタッフ

原作:ヴィクトル・ユーゴー
作曲:アラン・メンケン
作詞:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ピーター・パーネル
演出:スコット・シュワルツ
振付:チェイス・ブロック

劇場

オリジナル初演:2014年/北米カリフォルニア州サンディエゴのラ・ホイヤ劇場※
一度、1999年にベルリンで上演されているが、これを大幅に改良したものが上記。

日本初演:2016年/劇団四季

2016年12月11日~2017年6月25日:四季劇場[秋](東京初演)
2017年7月23日~9月28日:京都劇場(京都初演)
2018年4月8日~8月28日:KAAT 神奈川芸術劇場(横浜初演)
2018年9月22日~:5月19日:名古屋四季劇場(名古屋初演)
2019年7月28日~:京都劇場

CD

劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック(カジモド:飯田達郎)
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劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック(カジモド:海宝直人)
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劇団四季 ノートルダムの鐘CD 限定豪華版(カジモド:飯田達郎、ボーナストラックカジモド:海宝直人)
ノートルダムの鐘 アメリカ公演 キャストレコーディング(the Hunchback of Notre Dame)
Der Glöckner Von Notre Dame-das Musical(ドイツ、ベルリンキャスト)

ノートルダムの鐘のプロモーション映像

劇団四季プロモーションVTRより

キャスト
カジモド:飯田達郎
フロロー:芝清道
エスメラルダ:岡村美南
フィーバス:清水大星
クロパン:阿部よしつぐ


Disney On BroadwayよりメイキングVTR

キャスト
カジモド:Michael Arden/マイケル・アーデン
フロロー:Patrick Page/パトリック・ページ
エスメラルダ:Ciara Renée/シアラ・ルネ
フィーバス:Andrew Samonsky/アンドリュー・サモンスキー
クロパン:Erik Liberman/エリック・リバーマン

ノートルダムの鐘が見られる動画サービスはこちら↓
「ノートルダムの鐘」動画配信はどこで見られる?(アニメ、フル、日本語吹き替え、字幕、レンタルなど)

見た目、考え、人種、性別…

人は時として、自分とは異なると感じるものに対して、受け入れがたい時があります。

そんな時、人はどうするのか?

  • 異質なものに対して攻撃をしかけるのか
  • 攻撃に便乗するのか
  • 傍観するのか
  • または攻撃されているものを救うのか

「ノートルダムの鐘」は、フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーが書いた小説「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」原作。人種差別や偏見に切り込んだミュージカル作品です。

楽曲は、ディズニー作品「アラジン」「美女と野獣」「リトル・マーメイド」などを手掛けたアラン・メンケン氏が作曲。ディズニーシーのアトラクション、シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ内のBGMもアラン・メンケン氏が手がけています。

きねちゃん

ミュージカル『ノートルダムの鐘』の日本公演は、劇団四季によって上演されています。2016年12月11日に四季の秋劇場で初演を迎え、公演を重ねるにつれ評判を呼び、初演の東京、次の京都公演では、チケットが瞬く間に完売するほどでした。

なお、ユーゴーの「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」からミュージカル化された作品は2つあります。

  1. 「The Hunchback of Notre Dame」(アメリカ、ディズニー・シアトリカル製作)
  2. 「Notre Dame de Paris」(フランスのミュージカル)

劇団四季が上演しているのは1のディズニー・シアトリカル製作版です。

基本情報

原作/作曲/作詞/脚本/演出/初演

原作:ヴィクトル・ユーゴー
作曲:アラン・メンケン
作詞:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ピーター・パーネル
演出:スコット・シュワルツ

初演:1999年ドイツベルリン※
   2014年北米
   2016年日本(劇団四季)

※初演のドイツベルリンの「Der Glöckner von Notre Dame」はアラン・メンケン作曲ですが、楽曲構成やストーリー展開は現在のものと異なります。ベルリン版を改良したものを北米で公演。現在の四季版も北米公演のものと同じです。

上演時間

約2時間40分(途中20分の休憩はさむ)

ミュージカル「ノートルダムの鐘」のあらすじ(ネタバレなし)

舞台は15世紀末のパリ。ノートルダム大聖堂には、カジモドという背骨がひどく曲がった20歳の青年が住んでいた。

彼の両親はカジモドが赤ん坊の時に病で死亡。叔父であり、ノートルダムの大助祭であるフロローに引き取られたが、その容貌の醜さから外へ出ることは許されず、20年の歳月を大聖堂の中だけで過ごしてきた。

毎年行われる「らんちき祭り(トプリー・ターヴィー)」の日。カジモドは、たった1日だけで良いから、と思い切って外の世界へ出ていく。しかしそこで彼が味わったのは、彼の容姿の醜さに対する人々からの罵倒やあざけり。

そんな中、ただ一人、ジプシーの美しい踊り子「エスメラルダ」が彼を救い出す。

差別なく自分に優しく接してくれるエスメラルダに対し、カジモドは淡い恋心を抱く。しかしエスメラルダに恋心を抱いたのは、カジモドだけではなかった。大聖堂警備隊長フィーバスと、カジモドの叔父であるフロローもエスメラルダに惹かれる。

真面目な聖職者として生きてきたフロローは、自分を惑わすエスメラルダを「悪」と考え、パリを燃やし尽くしてでも捕らえようとする。

カジモドはエスメラルダを助けるために立ち上がるが…..

作品特徴
娯楽
(3.0)
悲劇
(5.0)
ミステリー
(2.0)
ラブ
(4.0)
ノンフィクション
(1.0)
子供向け
(1.0)
ダンス
(4.0)

物語の舞台:フランス、パリ
演奏:録音

ネタバレを知りたい方はこちらを参考にしてください↓
ミュージカル『ノートルダムの鐘』ネタバレと結末!愛をつらぬいたカジモド

主要登場人物

きねちゃん

キャラクターの人物設定が、舞台版(ミュージカル)、原作、映画版と異なります。こちらで紹介するのは、ミュージカル版「ノートルダムの鐘」の人物像です。

人物相関図

カジモド(主人公)

ノートルダム大聖堂の鐘突き塔に住む心優しい20歳の青年。お友だちは、石像、ガーゴイル(彫刻)、鐘、窓。生まれながらに背骨がまがり醜い顔をしている。また、毎日鐘をついているせいで、耳が悪い。親代わりに育ててくれた叔父のフロロー大助祭に対して忠実であるが、エスメラルダに出会い、フロローとの関係が変っていく。

フロロー(聖職者/カジモドの叔父)

ノートルダム大聖堂の大助祭。人々からは畏れられている。幼いころ、弟のジェアンと伴にみなしごになり兄弟仲良く暮らしてきたが、ジェアンを亡くし、その際、カジモドをひきとる。ディズニー映画版とはちがって、「悪者」とは言えないキャラクター。街の秩序を守るため風紀を乱すジプシーを追放しようとする。そんな時、ジプシーのエスメラルダに出会い惹かれてしまい、正気を失っていく。

エスメラルダ(ジプシーの踊り子)

美しいジプシーの踊り子。観るものを魅了する。身分や外見に惑わされない、まっすぐな心を持つ女性。カジモドの最初の友達。のちに大聖堂警備隊長フィーバスと恋に落ちる。

フィーバス

ノートルダム大聖堂の警備隊長でフロローに仕える忠実な兵士。しかしフロローの、ジプシーやエスメラルダに対する横暴に疑問を抱く。カジモドに対して差別なく、友達のように接する。

クロパン

ジプシーの王様でリーダー。切れ味が鋭くしたたかで、仲間を見捨てない人情家。この作品において、現代と「ノートルダムの鐘」の世界をつなぐ、ストーリーテイラーのような役割ももつ。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」の見所は?

①身体を曲げたまま歌う、難易度が高いカジモド役者さん

主人公のカジモドは、背骨と顔が曲がり、身体が不自由な役。このカジモドを演出するのに、身体にコブをくっつけるのですが、それに加え、役者さんは身体や顔を折り曲げた状態で歌ったり演じたりします。

身体に大きな負荷がかかった状態で歌う、「Out There(陽射しの中へ)」「Made of Stone(石になろう)」は、一体どこからその声が出ているのかと圧倒されます。

②単純な「悪人」とは言えないフロロー

映画のノートルダムの鐘では、ディズニーヴィラン(悪人)として描かれるフロローですが、舞台版では単純に悪人と呼ぶことはできません。醜い赤ん坊のカジモドを自らの手で育ててきた、ある意味情の深い人物です。

エスメラルダに惹かれて自分を見失っていく時、フロローを自業自得とみるか、哀れとみるか、怪物とみるか。フロローを演じる役者さんや、カジモド役者さんとの組み合わせによって、毎回印象が変わるほど、深みのあるキャラクターです。

③美しいエスメラルダの踊り

ジプシーの踊り子「エスメラルダ」が登場するのは、らんちき祭りのシーン。ジプシーの王様クロパンの紹介で、タンバリンのリズムにのって歌い、踊ります。人々を魅了するエスメラルダの踊り。舞台上でも非常に華やかで見ごたえがあります。

④カジモドの友達「ガーゴイル」や「石像」

大聖堂で一人ぼっちで暮らすカジモドにとって、ノートルダム大聖堂にあるガーゴイルや石像は、彼の友達。ガーゴイルとは怪物などをかたどった彫刻で、雨樋の役割をします。実際のパリのノートルダム大聖堂にもあります。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」では、アンサンブルさんたちが、ガーゴイルや石像を演じ、カジモドとお話ししたりカジモドを助けたり。ノートルダムンの鐘は重い作品ですが、ガーゴイルや石像たちのカジモドへの優しいまなざしが、温かい気持ちにさせてくれるかもしれません。

⑤クワイヤ(聖歌隊)の美しい歌声

劇団四季の「ノートルダムの鐘」は、舞台の奥にあるタワーの2段目に、クワイヤ(聖歌隊)が16名、常駐しています。有名な曲がいくつかあるノートルダムの鐘ですが、クワイヤが歌うミサのような曲が非常に美しいことも、この作品の特徴。

クワイヤのメンバーは、オペラ座の怪人で主役のファントム役を演じた高井治さんや、「28 1/2妄想の巨人」のエンディング曲「慟哭の巨人」を歌った永井崇多宏さんなど、ほかの公演では主役級の人が勢ぞろい。

透明感と厚みのあるコーラスに心が洗われます。

この作品に登場するクワイヤは、聖歌隊としてだけでなく、「石像」「お祭りを見に来た人」と場面に応じて演じ分けもしています。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」ナンバー一覧


英語タイトル日本語タイトル
1幕
Olim
オーリム(いつか)アンサンブル、クワイヤ
The Bells of Notre Dameノートルダムの鐘フロロー、ジェアン、デュパン神父、アンサンブル、クワイヤ
Out There陽ざしの中へフロロー、カジモド
Topsy Turvyトプシー・ターヴィー(パート1)クロパン、カジモド、アンサンブル
Rest and Recreation息抜きフィーバス、フロロー、アンサンブル
Rhythm of the Tambourineタンバリンのリズムエスメラルダ、クロパン、フロロー、フィーバス、カジモド
Topsy Turvyトプシー・ターヴィー(パート2)エスメラルダ、クロパン、アンサンブル
Into Nortre Dameサンクチュアリー~聖域カジモド、フロロー、エスメラルダ、アンサンブル
God Help the Outcasts神よ 弱き者を救いたまえエスメラルダ、アンサンブル、クワイヤ
Top of the World世界の頂上でカジモド、エスメラルダ、アンサンブル
Tavern Song (Thai Mol Piyas)酒場の歌エスメラルダ、フロロー、アンサンブル
Heaven’s Light天国の光カジモド
Hellfire地獄の炎フロロー、男性アンサンブル、クワイヤ
Esmeraldaエスメラルダ全キャスト
2幕
Entr’acte
間奏曲(アントラクト)クワイヤ
Flight into Egyptエジプトへの逃避カジモド、聖アフロディージアス、アンサンブル
The Court of Miracles奇跡御殿クロパン、アンサンブル
In a place of Miracles奇跡もとめてエスメラルダ、フィーバス、カジモド、クロパン、アンサンブル
Justice in Parisノートルダムの鐘 リプライズアンサンブル
Somedayいつかエスメラルダ、フィーバス
Madeof Stone石になろうカジモド、アンサンブル
Finaleフィナーレ全キャスト

観劇前に予習するなら・・・抑えておきたい3曲

①Out There(陽射しの中へ)/カジモド

動画の1:07~で流れている曲。「一度で….いいから…ここを…抜け出し….踏み出そう….陽射しの中へ~」

「僕は醜いから」と、大聖堂で一人ぽっちで暮らしていたカジモドが、「たった一日だけで良いから外に出てみたい」と、勇気を出して外の世界く決意をするビッグナンバーです。

映画版のノートルダムの鐘では、「僕の願い」が邦題でした。舞台版では、カジモドの一歩外へ…という気持ちを強調するため、「陽射しの中へ」というタイトルになっています。

背中を丸め顔をゆがめたまま歌いだし、だんだんとカジモドの中で憧れや希望に満ちていく様が強く伝わってきます。

②Hellfire(地獄の炎)/フロロー、アンサンブル、クワイヤ

動画の0:58~で流れている曲。「地獄の炎….燃える欲望…」

聖職者のフロローがエスメラルダに惹かれてしまい、最初は神に救いを求めていたのが、徐々に「悪いのはあの女だ!」と、自らを改めず悪魔に魂を売り渡すような曲です。

フロローとクワイヤの激しい対話、フロローの執念がすさまじく、劇場全体が音圧で圧倒されるほど。この作品のもう一人の主役は間違いなくフロロー、という事がよくわかるナンバーです。

映画版のノートルダムの鐘では、「罪の炎」が邦題でした。

③Someday(いつか)/エスメラルダ、フィーバス

フロローに恋愛感情を持たれせいで捕らえられたエスメラルダと、彼女をかばって一緒に捕まったフィーバス。

翌朝は処刑される、という状況の中「いつか人々がもっと懸命になり、正義の夜明けがくる」ことを願った美しいバラード。です。

映画版のノートルダムの鐘でも、一瞬Somedayのメロディ―が流れますが歌詞はなし。最後のエンドロールで使われています。ケルティックウーマンなど、有名歌手にもカバーされています。

スタッフ

原作:ヴィクトル・ユーゴー
作曲:アラン・メンケン
作詞:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ピーター・パーネル
演出:スコット・シュワルツ
振付:チェイス・ブロック

劇場

オリジナル初演:2014年/北米カリフォルニア州サンディエゴのラ・ホイヤ劇場※
一度、1999年にベルリンで上演されているが、これを大幅に改良したものが上記。

日本初演:2016年/劇団四季

2016年12月11日~2017年6月25日:四季劇場[秋](東京初演)
2017年7月23日~9月28日:京都劇場(京都初演)
2018年4月8日~8月28日:KAAT 神奈川芸術劇場(横浜初演)
2018年9月22日~:5月19日:名古屋四季劇場(名古屋初演)
2019年7月28日~:京都劇場

CD

劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック(カジモド:飯田達郎)
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劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック(カジモド:海宝直人)
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劇団四季 ノートルダムの鐘CD 限定豪華版(カジモド:飯田達郎、ボーナストラックカジモド:海宝直人)
ノートルダムの鐘 アメリカ公演 キャストレコーディング(the Hunchback of Notre Dame)
Der Glöckner Von Notre Dame-das Musical(ドイツ、ベルリンキャスト)

ノートルダムの鐘のプロモーション映像

劇団四季プロモーションVTRより

キャスト
カジモド:飯田達郎
フロロー:芝清道
エスメラルダ:岡村美南
フィーバス:清水大星
クロパン:阿部よしつぐ


Disney On BroadwayよりメイキングVTR

キャスト
カジモド:Michael Arden/マイケル・アーデン
フロロー:Patrick Page/パトリック・ページ
エスメラルダ:Ciara Renée/シアラ・ルネ
フィーバス:Andrew Samonsky/アンドリュー・サモンスキー
クロパン:Erik Liberman/エリック・リバーマン

ノートルダムの鐘が見られる動画サービスはこちら↓
「ノートルダムの鐘」動画配信はどこで見られる?(アニメ、フル、日本語吹き替え、字幕、レンタルなど)

見た目、考え、人種、性別…

人は時として、自分とは異なると感じるものに対して、受け入れがたい時があります。

そんな時、人はどうするのか?

  • 異質なものに対して攻撃をしかけるのか
  • 攻撃に便乗するのか
  • 傍観するのか
  • または攻撃されているものを救うのか

「ノートルダムの鐘」は、フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーが書いた小説「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」原作。人種差別や偏見に切り込んだミュージカル作品です。

楽曲は、ディズニー作品「アラジン」「美女と野獣」「リトル・マーメイド」などを手掛けたアラン・メンケン氏が作曲。ディズニーシーのアトラクション、シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ内のBGMもアラン・メンケン氏が手がけています。

きねちゃん

ミュージカル『ノートルダムの鐘』の日本公演は、劇団四季によって上演されています。2016年12月11日に四季の秋劇場で初演を迎え、公演を重ねるにつれ評判を呼び、初演の東京、次の京都公演では、チケットが瞬く間に完売するほどでした。

なお、ユーゴーの「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」からミュージカル化された作品は2つあります。

  1. 「The Hunchback of Notre Dame」(アメリカ、ディズニー・シアトリカル製作)
  2. 「Notre Dame de Paris」(フランスのミュージカル)

劇団四季が上演しているのは1のディズニー・シアトリカル製作版です。

基本情報

原作/作曲/作詞/脚本/演出/初演

原作:ヴィクトル・ユーゴー
作曲:アラン・メンケン
作詞:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ピーター・パーネル
演出:スコット・シュワルツ

初演:1999年ドイツベルリン※
   2014年北米
   2016年日本(劇団四季)

※初演のドイツベルリンの「Der Glöckner von Notre Dame」はアラン・メンケン作曲ですが、楽曲構成やストーリー展開は現在のものと異なります。ベルリン版を改良したものを北米で公演。現在の四季版も北米公演のものと同じです。

上演時間

約2時間40分(途中20分の休憩はさむ)

ミュージカル「ノートルダムの鐘」のあらすじ(ネタバレなし)

舞台は15世紀末のパリ。ノートルダム大聖堂には、カジモドという背骨がひどく曲がった20歳の青年が住んでいた。

彼の両親はカジモドが赤ん坊の時に病で死亡。叔父であり、ノートルダムの大助祭であるフロローに引き取られたが、その容貌の醜さから外へ出ることは許されず、20年の歳月を大聖堂の中だけで過ごしてきた。

毎年行われる「らんちき祭り(トプリー・ターヴィー)」の日。カジモドは、たった1日だけで良いから、と思い切って外の世界へ出ていく。しかしそこで彼が味わったのは、彼の容姿の醜さに対する人々からの罵倒やあざけり。

そんな中、ただ一人、ジプシーの美しい踊り子「エスメラルダ」が彼を救い出す。

差別なく自分に優しく接してくれるエスメラルダに対し、カジモドは淡い恋心を抱く。しかしエスメラルダに恋心を抱いたのは、カジモドだけではなかった。大聖堂警備隊長フィーバスと、カジモドの叔父であるフロローもエスメラルダに惹かれる。

真面目な聖職者として生きてきたフロローは、自分を惑わすエスメラルダを「悪」と考え、パリを燃やし尽くしてでも捕らえようとする。

カジモドはエスメラルダを助けるために立ち上がるが…..

作品特徴
娯楽
(3.0)
悲劇
(5.0)
ミステリー
(2.0)
ラブ
(4.0)
ノンフィクション
(1.0)
子供向け
(1.0)
ダンス
(4.0)

物語の舞台:フランス、パリ
演奏:録音

ネタバレを知りたい方はこちらを参考にしてください↓
ミュージカル『ノートルダムの鐘』ネタバレと結末!愛をつらぬいたカジモド

主要登場人物

きねちゃん

キャラクターの人物設定が、舞台版(ミュージカル)、原作、映画版と異なります。こちらで紹介するのは、ミュージカル版「ノートルダムの鐘」の人物像です。

人物相関図

カジモド(主人公)

ノートルダム大聖堂の鐘突き塔に住む心優しい20歳の青年。お友だちは、石像、ガーゴイル(彫刻)、鐘、窓。生まれながらに背骨がまがり醜い顔をしている。また、毎日鐘をついているせいで、耳が悪い。親代わりに育ててくれた叔父のフロロー大助祭に対して忠実であるが、エスメラルダに出会い、フロローとの関係が変っていく。

フロロー(聖職者/カジモドの叔父)

ノートルダム大聖堂の大助祭。人々からは畏れられている。幼いころ、弟のジェアンと伴にみなしごになり兄弟仲良く暮らしてきたが、ジェアンを亡くし、その際、カジモドをひきとる。ディズニー映画版とはちがって、「悪者」とは言えないキャラクター。街の秩序を守るため風紀を乱すジプシーを追放しようとする。そんな時、ジプシーのエスメラルダに出会い惹かれてしまい、正気を失っていく。

エスメラルダ(ジプシーの踊り子)

美しいジプシーの踊り子。観るものを魅了する。身分や外見に惑わされない、まっすぐな心を持つ女性。カジモドの最初の友達。のちに大聖堂警備隊長フィーバスと恋に落ちる。

フィーバス

ノートルダム大聖堂の警備隊長でフロローに仕える忠実な兵士。しかしフロローの、ジプシーやエスメラルダに対する横暴に疑問を抱く。カジモドに対して差別なく、友達のように接する。

クロパン

ジプシーの王様でリーダー。切れ味が鋭くしたたかで、仲間を見捨てない人情家。この作品において、現代と「ノートルダムの鐘」の世界をつなぐ、ストーリーテイラーのような役割ももつ。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」の見所は?

①身体を曲げたまま歌う、難易度が高いカジモド役者さん

主人公のカジモドは、背骨と顔が曲がり、身体が不自由な役。このカジモドを演出するのに、身体にコブをくっつけるのですが、それに加え、役者さんは身体や顔を折り曲げた状態で歌ったり演じたりします。

身体に大きな負荷がかかった状態で歌う、「Out There(陽射しの中へ)」「Made of Stone(石になろう)」は、一体どこからその声が出ているのかと圧倒されます。

②単純な「悪人」とは言えないフロロー

映画のノートルダムの鐘では、ディズニーヴィラン(悪人)として描かれるフロローですが、舞台版では単純に悪人と呼ぶことはできません。醜い赤ん坊のカジモドを自らの手で育ててきた、ある意味情の深い人物です。

エスメラルダに惹かれて自分を見失っていく時、フロローを自業自得とみるか、哀れとみるか、怪物とみるか。フロローを演じる役者さんや、カジモド役者さんとの組み合わせによって、毎回印象が変わるほど、深みのあるキャラクターです。

③美しいエスメラルダの踊り

ジプシーの踊り子「エスメラルダ」が登場するのは、らんちき祭りのシーン。ジプシーの王様クロパンの紹介で、タンバリンのリズムにのって歌い、踊ります。人々を魅了するエスメラルダの踊り。舞台上でも非常に華やかで見ごたえがあります。

④カジモドの友達「ガーゴイル」や「石像」

大聖堂で一人ぼっちで暮らすカジモドにとって、ノートルダム大聖堂にあるガーゴイルや石像は、彼の友達。ガーゴイルとは怪物などをかたどった彫刻で、雨樋の役割をします。実際のパリのノートルダム大聖堂にもあります。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」では、アンサンブルさんたちが、ガーゴイルや石像を演じ、カジモドとお話ししたりカジモドを助けたり。ノートルダムンの鐘は重い作品ですが、ガーゴイルや石像たちのカジモドへの優しいまなざしが、温かい気持ちにさせてくれるかもしれません。

⑤クワイヤ(聖歌隊)の美しい歌声

劇団四季の「ノートルダムの鐘」は、舞台の奥にあるタワーの2段目に、クワイヤ(聖歌隊)が16名、常駐しています。有名な曲がいくつかあるノートルダムの鐘ですが、クワイヤが歌うミサのような曲が非常に美しいことも、この作品の特徴。

クワイヤのメンバーは、オペラ座の怪人で主役のファントム役を演じた高井治さんや、「28 1/2妄想の巨人」のエンディング曲「慟哭の巨人」を歌った永井崇多宏さんなど、ほかの公演では主役級の人が勢ぞろい。

透明感と厚みのあるコーラスに心が洗われます。

この作品に登場するクワイヤは、聖歌隊としてだけでなく、「石像」「お祭りを見に来た人」と場面に応じて演じ分けもしています。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」ナンバー一覧


英語タイトル日本語タイトル
1幕
Olim
オーリム(いつか)アンサンブル、クワイヤ
The Bells of Notre Dameノートルダムの鐘フロロー、ジェアン、デュパン神父、アンサンブル、クワイヤ
Out There陽ざしの中へフロロー、カジモド
Topsy Turvyトプシー・ターヴィー(パート1)クロパン、カジモド、アンサンブル
Rest and Recreation息抜きフィーバス、フロロー、アンサンブル
Rhythm of the Tambourineタンバリンのリズムエスメラルダ、クロパン、フロロー、フィーバス、カジモド
Topsy Turvyトプシー・ターヴィー(パート2)エスメラルダ、クロパン、アンサンブル
Into Nortre Dameサンクチュアリー~聖域カジモド、フロロー、エスメラルダ、アンサンブル
God Help the Outcasts神よ 弱き者を救いたまえエスメラルダ、アンサンブル、クワイヤ
Top of the World世界の頂上でカジモド、エスメラルダ、アンサンブル
Tavern Song (Thai Mol Piyas)酒場の歌エスメラルダ、フロロー、アンサンブル
Heaven’s Light天国の光カジモド
Hellfire地獄の炎フロロー、男性アンサンブル、クワイヤ
Esmeraldaエスメラルダ全キャスト
2幕
Entr’acte
間奏曲(アントラクト)クワイヤ
Flight into Egyptエジプトへの逃避カジモド、聖アフロディージアス、アンサンブル
The Court of Miracles奇跡御殿クロパン、アンサンブル
In a place of Miracles奇跡もとめてエスメラルダ、フィーバス、カジモド、クロパン、アンサンブル
Justice in Parisノートルダムの鐘 リプライズアンサンブル
Somedayいつかエスメラルダ、フィーバス
Madeof Stone石になろうカジモド、アンサンブル
Finaleフィナーレ全キャスト

観劇前に予習するなら・・・抑えておきたい3曲

①Out There(陽射しの中へ)/カジモド

動画の1:07~で流れている曲。「一度で….いいから…ここを…抜け出し….踏み出そう….陽射しの中へ~」

「僕は醜いから」と、大聖堂で一人ぽっちで暮らしていたカジモドが、「たった一日だけで良いから外に出てみたい」と、勇気を出して外の世界く決意をするビッグナンバーです。

映画版のノートルダムの鐘では、「僕の願い」が邦題でした。舞台版では、カジモドの一歩外へ…という気持ちを強調するため、「陽射しの中へ」というタイトルになっています。

背中を丸め顔をゆがめたまま歌いだし、だんだんとカジモドの中で憧れや希望に満ちていく様が強く伝わってきます。

②Hellfire(地獄の炎)/フロロー、アンサンブル、クワイヤ

動画の0:58~で流れている曲。「地獄の炎….燃える欲望…」

聖職者のフロローがエスメラルダに惹かれてしまい、最初は神に救いを求めていたのが、徐々に「悪いのはあの女だ!」と、自らを改めず悪魔に魂を売り渡すような曲です。

フロローとクワイヤの激しい対話、フロローの執念がすさまじく、劇場全体が音圧で圧倒されるほど。この作品のもう一人の主役は間違いなくフロロー、という事がよくわかるナンバーです。

映画版のノートルダムの鐘では、「罪の炎」が邦題でした。

③Someday(いつか)/エスメラルダ、フィーバス

フロローに恋愛感情を持たれせいで捕らえられたエスメラルダと、彼女をかばって一緒に捕まったフィーバス。

翌朝は処刑される、という状況の中「いつか人々がもっと懸命になり、正義の夜明けがくる」ことを願った美しいバラード。です。

映画版のノートルダムの鐘でも、一瞬Somedayのメロディ―が流れますが歌詞はなし。最後のエンドロールで使われています。ケルティックウーマンなど、有名歌手にもカバーされています。

スタッフ

原作:ヴィクトル・ユーゴー
作曲:アラン・メンケン
作詞:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ピーター・パーネル
演出:スコット・シュワルツ
振付:チェイス・ブロック

劇場

オリジナル初演:2014年/北米カリフォルニア州サンディエゴのラ・ホイヤ劇場※
一度、1999年にベルリンで上演されているが、これを大幅に改良したものが上記。

日本初演:2016年/劇団四季

2016年12月11日~2017年6月25日:四季劇場[秋](東京初演)
2017年7月23日~9月28日:京都劇場(京都初演)
2018年4月8日~8月28日:KAAT 神奈川芸術劇場(横浜初演)
2018年9月22日~:5月19日:名古屋四季劇場(名古屋初演)
2019年7月28日~:京都劇場

CD

劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック(カジモド:飯田達郎)
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劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック(カジモド:海宝直人)
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劇団四季 ノートルダムの鐘CD 限定豪華版(カジモド:飯田達郎、ボーナストラックカジモド:海宝直人)
ノートルダムの鐘 アメリカ公演 キャストレコーディング(the Hunchback of Notre Dame)
Der Glöckner Von Notre Dame-das Musical(ドイツ、ベルリンキャスト)

ノートルダムの鐘のプロモーション映像

劇団四季プロモーションVTRより

キャスト
カジモド:飯田達郎
フロロー:芝清道
エスメラルダ:岡村美南
フィーバス:清水大星
クロパン:阿部よしつぐ


Disney On BroadwayよりメイキングVTR

キャスト
カジモド:Michael Arden/マイケル・アーデン
フロロー:Patrick Page/パトリック・ページ
エスメラルダ:Ciara Renée/シアラ・ルネ
フィーバス:Andrew Samonsky/アンドリュー・サモンスキー
クロパン:Erik Liberman/エリック・リバーマン

ノートルダムの鐘が見られる動画サービスはこちら↓
「ノートルダムの鐘」動画配信はどこで見られる?(アニメ、フル、日本語吹き替え、字幕、レンタルなど)

見た目、考え、人種、性別…

人は時として、自分とは異なると感じるものに対して、受け入れがたい時があります。

そんな時、人はどうするのか?

  • 異質なものに対して攻撃をしかけるのか
  • 攻撃に便乗するのか
  • 傍観するのか
  • または攻撃されているものを救うのか

「ノートルダムの鐘」は、フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーが書いた小説「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」原作。人種差別や偏見に切り込んだミュージカル作品です。

楽曲は、ディズニー作品「アラジン」「美女と野獣」「リトル・マーメイド」などを手掛けたアラン・メンケン氏が作曲。ディズニーシーのアトラクション、シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ内のBGMもアラン・メンケン氏が手がけています。

きねちゃん

ミュージカル『ノートルダムの鐘』の日本公演は、劇団四季によって上演されています。2016年12月11日に四季の秋劇場で初演を迎え、公演を重ねるにつれ評判を呼び、初演の東京、次の京都公演では、チケットが瞬く間に完売するほどでした。

なお、ユーゴーの「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」からミュージカル化された作品は2つあります。

  1. 「The Hunchback of Notre Dame」(アメリカ、ディズニー・シアトリカル製作)
  2. 「Notre Dame de Paris」(フランスのミュージカル)

劇団四季が上演しているのは1のディズニー・シアトリカル製作版です。

基本情報

原作/作曲/作詞/脚本/演出/初演

原作:ヴィクトル・ユーゴー
作曲:アラン・メンケン
作詞:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ピーター・パーネル
演出:スコット・シュワルツ

初演:1999年ドイツベルリン※
   2014年北米
   2016年日本(劇団四季)

※初演のドイツベルリンの「Der Glöckner von Notre Dame」はアラン・メンケン作曲ですが、楽曲構成やストーリー展開は現在のものと異なります。ベルリン版を改良したものを北米で公演。現在の四季版も北米公演のものと同じです。

上演時間

約2時間40分(途中20分の休憩はさむ)

ミュージカル「ノートルダムの鐘」のあらすじ(ネタバレなし)

舞台は15世紀末のパリ。ノートルダム大聖堂には、カジモドという背骨がひどく曲がった20歳の青年が住んでいた。

彼の両親はカジモドが赤ん坊の時に病で死亡。叔父であり、ノートルダムの大助祭であるフロローに引き取られたが、その容貌の醜さから外へ出ることは許されず、20年の歳月を大聖堂の中だけで過ごしてきた。

毎年行われる「らんちき祭り(トプリー・ターヴィー)」の日。カジモドは、たった1日だけで良いから、と思い切って外の世界へ出ていく。しかしそこで彼が味わったのは、彼の容姿の醜さに対する人々からの罵倒やあざけり。

そんな中、ただ一人、ジプシーの美しい踊り子「エスメラルダ」が彼を救い出す。

差別なく自分に優しく接してくれるエスメラルダに対し、カジモドは淡い恋心を抱く。しかしエスメラルダに恋心を抱いたのは、カジモドだけではなかった。大聖堂警備隊長フィーバスと、カジモドの叔父であるフロローもエスメラルダに惹かれる。

真面目な聖職者として生きてきたフロローは、自分を惑わすエスメラルダを「悪」と考え、パリを燃やし尽くしてでも捕らえようとする。

カジモドはエスメラルダを助けるために立ち上がるが…..

作品特徴
娯楽
(3.0)
悲劇
(5.0)
ミステリー
(2.0)
ラブ
(4.0)
ノンフィクション
(1.0)
子供向け
(1.0)
ダンス
(4.0)

物語の舞台:フランス、パリ
演奏:録音

ネタバレを知りたい方はこちらを参考にしてください↓
ミュージカル『ノートルダムの鐘』ネタバレと結末!愛をつらぬいたカジモド

主要登場人物

きねちゃん

キャラクターの人物設定が、舞台版(ミュージカル)、原作、映画版と異なります。こちらで紹介するのは、ミュージカル版「ノートルダムの鐘」の人物像です。

人物相関図

カジモド(主人公)

ノートルダム大聖堂の鐘突き塔に住む心優しい20歳の青年。お友だちは、石像、ガーゴイル(彫刻)、鐘、窓。生まれながらに背骨がまがり醜い顔をしている。また、毎日鐘をついているせいで、耳が悪い。親代わりに育ててくれた叔父のフロロー大助祭に対して忠実であるが、エスメラルダに出会い、フロローとの関係が変っていく。

フロロー(聖職者/カジモドの叔父)

ノートルダム大聖堂の大助祭。人々からは畏れられている。幼いころ、弟のジェアンと伴にみなしごになり兄弟仲良く暮らしてきたが、ジェアンを亡くし、その際、カジモドをひきとる。ディズニー映画版とはちがって、「悪者」とは言えないキャラクター。街の秩序を守るため風紀を乱すジプシーを追放しようとする。そんな時、ジプシーのエスメラルダに出会い惹かれてしまい、正気を失っていく。

エスメラルダ(ジプシーの踊り子)

美しいジプシーの踊り子。観るものを魅了する。身分や外見に惑わされない、まっすぐな心を持つ女性。カジモドの最初の友達。のちに大聖堂警備隊長フィーバスと恋に落ちる。

フィーバス

ノートルダム大聖堂の警備隊長でフロローに仕える忠実な兵士。しかしフロローの、ジプシーやエスメラルダに対する横暴に疑問を抱く。カジモドに対して差別なく、友達のように接する。

クロパン

ジプシーの王様でリーダー。切れ味が鋭くしたたかで、仲間を見捨てない人情家。この作品において、現代と「ノートルダムの鐘」の世界をつなぐ、ストーリーテイラーのような役割ももつ。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」の見所は?

①身体を曲げたまま歌う、難易度が高いカジモド役者さん

主人公のカジモドは、背骨と顔が曲がり、身体が不自由な役。このカジモドを演出するのに、身体にコブをくっつけるのですが、それに加え、役者さんは身体や顔を折り曲げた状態で歌ったり演じたりします。

身体に大きな負荷がかかった状態で歌う、「Out There(陽射しの中へ)」「Made of Stone(石になろう)」は、一体どこからその声が出ているのかと圧倒されます。

②単純な「悪人」とは言えないフロロー

映画のノートルダムの鐘では、ディズニーヴィラン(悪人)として描かれるフロローですが、舞台版では単純に悪人と呼ぶことはできません。醜い赤ん坊のカジモドを自らの手で育ててきた、ある意味情の深い人物です。

エスメラルダに惹かれて自分を見失っていく時、フロローを自業自得とみるか、哀れとみるか、怪物とみるか。フロローを演じる役者さんや、カジモド役者さんとの組み合わせによって、毎回印象が変わるほど、深みのあるキャラクターです。

③美しいエスメラルダの踊り

ジプシーの踊り子「エスメラルダ」が登場するのは、らんちき祭りのシーン。ジプシーの王様クロパンの紹介で、タンバリンのリズムにのって歌い、踊ります。人々を魅了するエスメラルダの踊り。舞台上でも非常に華やかで見ごたえがあります。

④カジモドの友達「ガーゴイル」や「石像」

大聖堂で一人ぼっちで暮らすカジモドにとって、ノートルダム大聖堂にあるガーゴイルや石像は、彼の友達。ガーゴイルとは怪物などをかたどった彫刻で、雨樋の役割をします。実際のパリのノートルダム大聖堂にもあります。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」では、アンサンブルさんたちが、ガーゴイルや石像を演じ、カジモドとお話ししたりカジモドを助けたり。ノートルダムンの鐘は重い作品ですが、ガーゴイルや石像たちのカジモドへの優しいまなざしが、温かい気持ちにさせてくれるかもしれません。

⑤クワイヤ(聖歌隊)の美しい歌声

劇団四季の「ノートルダムの鐘」は、舞台の奥にあるタワーの2段目に、クワイヤ(聖歌隊)が16名、常駐しています。有名な曲がいくつかあるノートルダムの鐘ですが、クワイヤが歌うミサのような曲が非常に美しいことも、この作品の特徴。

クワイヤのメンバーは、オペラ座の怪人で主役のファントム役を演じた高井治さんや、「28 1/2妄想の巨人」のエンディング曲「慟哭の巨人」を歌った永井崇多宏さんなど、ほかの公演では主役級の人が勢ぞろい。

透明感と厚みのあるコーラスに心が洗われます。

この作品に登場するクワイヤは、聖歌隊としてだけでなく、「石像」「お祭りを見に来た人」と場面に応じて演じ分けもしています。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」ナンバー一覧


英語タイトル日本語タイトル
1幕
Olim
オーリム(いつか)アンサンブル、クワイヤ
The Bells of Notre Dameノートルダムの鐘フロロー、ジェアン、デュパン神父、アンサンブル、クワイヤ
Out There陽ざしの中へフロロー、カジモド
Topsy Turvyトプシー・ターヴィー(パート1)クロパン、カジモド、アンサンブル
Rest and Recreation息抜きフィーバス、フロロー、アンサンブル
Rhythm of the Tambourineタンバリンのリズムエスメラルダ、クロパン、フロロー、フィーバス、カジモド
Topsy Turvyトプシー・ターヴィー(パート2)エスメラルダ、クロパン、アンサンブル
Into Nortre Dameサンクチュアリー~聖域カジモド、フロロー、エスメラルダ、アンサンブル
God Help the Outcasts神よ 弱き者を救いたまえエスメラルダ、アンサンブル、クワイヤ
Top of the World世界の頂上でカジモド、エスメラルダ、アンサンブル
Tavern Song (Thai Mol Piyas)酒場の歌エスメラルダ、フロロー、アンサンブル
Heaven’s Light天国の光カジモド
Hellfire地獄の炎フロロー、男性アンサンブル、クワイヤ
Esmeraldaエスメラルダ全キャスト
2幕
Entr’acte
間奏曲(アントラクト)クワイヤ
Flight into Egyptエジプトへの逃避カジモド、聖アフロディージアス、アンサンブル
The Court of Miracles奇跡御殿クロパン、アンサンブル
In a place of Miracles奇跡もとめてエスメラルダ、フィーバス、カジモド、クロパン、アンサンブル
Justice in Parisノートルダムの鐘 リプライズアンサンブル
Somedayいつかエスメラルダ、フィーバス
Madeof Stone石になろうカジモド、アンサンブル
Finaleフィナーレ全キャスト

観劇前に予習するなら・・・抑えておきたい3曲

①Out There(陽射しの中へ)/カジモド

動画の1:07~で流れている曲。「一度で….いいから…ここを…抜け出し….踏み出そう….陽射しの中へ~」

「僕は醜いから」と、大聖堂で一人ぽっちで暮らしていたカジモドが、「たった一日だけで良いから外に出てみたい」と、勇気を出して外の世界く決意をするビッグナンバーです。

映画版のノートルダムの鐘では、「僕の願い」が邦題でした。舞台版では、カジモドの一歩外へ…という気持ちを強調するため、「陽射しの中へ」というタイトルになっています。

背中を丸め顔をゆがめたまま歌いだし、だんだんとカジモドの中で憧れや希望に満ちていく様が強く伝わってきます。

②Hellfire(地獄の炎)/フロロー、アンサンブル、クワイヤ

動画の0:58~で流れている曲。「地獄の炎….燃える欲望…」

聖職者のフロローがエスメラルダに惹かれてしまい、最初は神に救いを求めていたのが、徐々に「悪いのはあの女だ!」と、自らを改めず悪魔に魂を売り渡すような曲です。

フロローとクワイヤの激しい対話、フロローの執念がすさまじく、劇場全体が音圧で圧倒されるほど。この作品のもう一人の主役は間違いなくフロロー、という事がよくわかるナンバーです。

映画版のノートルダムの鐘では、「罪の炎」が邦題でした。

③Someday(いつか)/エスメラルダ、フィーバス

フロローに恋愛感情を持たれせいで捕らえられたエスメラルダと、彼女をかばって一緒に捕まったフィーバス。

翌朝は処刑される、という状況の中「いつか人々がもっと懸命になり、正義の夜明けがくる」ことを願った美しいバラード。です。

映画版のノートルダムの鐘でも、一瞬Somedayのメロディ―が流れますが歌詞はなし。最後のエンドロールで使われています。ケルティックウーマンなど、有名歌手にもカバーされています。

スタッフ

原作:ヴィクトル・ユーゴー
作曲:アラン・メンケン
作詞:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ピーター・パーネル
演出:スコット・シュワルツ
振付:チェイス・ブロック

劇場

オリジナル初演:2014年/北米カリフォルニア州サンディエゴのラ・ホイヤ劇場※
一度、1999年にベルリンで上演されているが、これを大幅に改良したものが上記。

日本初演:2016年/劇団四季

2016年12月11日~2017年6月25日:四季劇場[秋](東京初演)
2017年7月23日~9月28日:京都劇場(京都初演)
2018年4月8日~8月28日:KAAT 神奈川芸術劇場(横浜初演)
2018年9月22日~:5月19日:名古屋四季劇場(名古屋初演)
2019年7月28日~:京都劇場

CD

劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック(カジモド:飯田達郎)
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劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック(カジモド:海宝直人)
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劇団四季 ノートルダムの鐘CD 限定豪華版(カジモド:飯田達郎、ボーナストラックカジモド:海宝直人)
ノートルダムの鐘 アメリカ公演 キャストレコーディング(the Hunchback of Notre Dame)
Der Glöckner Von Notre Dame-das Musical(ドイツ、ベルリンキャスト)

ノートルダムの鐘のプロモーション映像

劇団四季プロモーションVTRより

キャスト
カジモド:飯田達郎
フロロー:芝清道
エスメラルダ:岡村美南
フィーバス:清水大星
クロパン:阿部よしつぐ


Disney On BroadwayよりメイキングVTR

キャスト
カジモド:Michael Arden/マイケル・アーデン
フロロー:Patrick Page/パトリック・ページ
エスメラルダ:Ciara Renée/シアラ・ルネ
フィーバス:Andrew Samonsky/アンドリュー・サモンスキー
クロパン:Erik Liberman/エリック・リバーマン

ノートルダムの鐘が見られる動画サービスはこちら↓
「ノートルダムの鐘」動画配信はどこで見られる?(アニメ、フル、日本語吹き替え、字幕、レンタルなど)

見た目、考え、人種、性別…

人は時として、自分とは異なると感じるものに対して、受け入れがたい時があります。

そんな時、人はどうするのか?

  • 異質なものに対して攻撃をしかけるのか
  • 攻撃に便乗するのか
  • 傍観するのか
  • または攻撃されているものを救うのか

「ノートルダムの鐘」は、フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーが書いた小説「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」原作。人種差別や偏見に切り込んだミュージカル作品です。

楽曲は、ディズニー作品「アラジン」「美女と野獣」「リトル・マーメイド」などを手掛けたアラン・メンケン氏が作曲。ディズニーシーのアトラクション、シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ内のBGMもアラン・メンケン氏が手がけています。

きねちゃん

ミュージカル『ノートルダムの鐘』の日本公演は、劇団四季によって上演されています。2016年12月11日に四季の秋劇場で初演を迎え、公演を重ねるにつれ評判を呼び、初演の東京、次の京都公演では、チケットが瞬く間に完売するほどでした。

なお、ユーゴーの「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」からミュージカル化された作品は2つあります。

  1. 「The Hunchback of Notre Dame」(アメリカ、ディズニー・シアトリカル製作)
  2. 「Notre Dame de Paris」(フランスのミュージカル)

劇団四季が上演しているのは1のディズニー・シアトリカル製作版です。

基本情報

原作/作曲/作詞/脚本/演出/初演

原作:ヴィクトル・ユーゴー
作曲:アラン・メンケン
作詞:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ピーター・パーネル
演出:スコット・シュワルツ

初演:1999年ドイツベルリン※
   2014年北米
   2016年日本(劇団四季)

※初演のドイツベルリンの「Der Glöckner von Notre Dame」はアラン・メンケン作曲ですが、楽曲構成やストーリー展開は現在のものと異なります。ベルリン版を改良したものを北米で公演。現在の四季版も北米公演のものと同じです。

上演時間

約2時間40分(途中20分の休憩はさむ)

ミュージカル「ノートルダムの鐘」のあらすじ(ネタバレなし)

舞台は15世紀末のパリ。ノートルダム大聖堂には、カジモドという背骨がひどく曲がった20歳の青年が住んでいた。

彼の両親はカジモドが赤ん坊の時に病で死亡。叔父であり、ノートルダムの大助祭であるフロローに引き取られたが、その容貌の醜さから外へ出ることは許されず、20年の歳月を大聖堂の中だけで過ごしてきた。

毎年行われる「らんちき祭り(トプリー・ターヴィー)」の日。カジモドは、たった1日だけで良いから、と思い切って外の世界へ出ていく。しかしそこで彼が味わったのは、彼の容姿の醜さに対する人々からの罵倒やあざけり。

そんな中、ただ一人、ジプシーの美しい踊り子「エスメラルダ」が彼を救い出す。

差別なく自分に優しく接してくれるエスメラルダに対し、カジモドは淡い恋心を抱く。しかしエスメラルダに恋心を抱いたのは、カジモドだけではなかった。大聖堂警備隊長フィーバスと、カジモドの叔父であるフロローもエスメラルダに惹かれる。

真面目な聖職者として生きてきたフロローは、自分を惑わすエスメラルダを「悪」と考え、パリを燃やし尽くしてでも捕らえようとする。

カジモドはエスメラルダを助けるために立ち上がるが…..

作品特徴
娯楽
(3.0)
悲劇
(5.0)
ミステリー
(2.0)
ラブ
(4.0)
ノンフィクション
(1.0)
子供向け
(1.0)
ダンス
(4.0)

物語の舞台:フランス、パリ
演奏:録音

ネタバレを知りたい方はこちらを参考にしてください↓
ミュージカル『ノートルダムの鐘』ネタバレと結末!愛をつらぬいたカジモド

主要登場人物

きねちゃん

キャラクターの人物設定が、舞台版(ミュージカル)、原作、映画版と異なります。こちらで紹介するのは、ミュージカル版「ノートルダムの鐘」の人物像です。

人物相関図

カジモド(主人公)

ノートルダム大聖堂の鐘突き塔に住む心優しい20歳の青年。お友だちは、石像、ガーゴイル(彫刻)、鐘、窓。生まれながらに背骨がまがり醜い顔をしている。また、毎日鐘をついているせいで、耳が悪い。親代わりに育ててくれた叔父のフロロー大助祭に対して忠実であるが、エスメラルダに出会い、フロローとの関係が変っていく。

フロロー(聖職者/カジモドの叔父)

ノートルダム大聖堂の大助祭。人々からは畏れられている。幼いころ、弟のジェアンと伴にみなしごになり兄弟仲良く暮らしてきたが、ジェアンを亡くし、その際、カジモドをひきとる。ディズニー映画版とはちがって、「悪者」とは言えないキャラクター。街の秩序を守るため風紀を乱すジプシーを追放しようとする。そんな時、ジプシーのエスメラルダに出会い惹かれてしまい、正気を失っていく。

エスメラルダ(ジプシーの踊り子)

美しいジプシーの踊り子。観るものを魅了する。身分や外見に惑わされない、まっすぐな心を持つ女性。カジモドの最初の友達。のちに大聖堂警備隊長フィーバスと恋に落ちる。

フィーバス

ノートルダム大聖堂の警備隊長でフロローに仕える忠実な兵士。しかしフロローの、ジプシーやエスメラルダに対する横暴に疑問を抱く。カジモドに対して差別なく、友達のように接する。

クロパン

ジプシーの王様でリーダー。切れ味が鋭くしたたかで、仲間を見捨てない人情家。この作品において、現代と「ノートルダムの鐘」の世界をつなぐ、ストーリーテイラーのような役割ももつ。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」の見所は?

①身体を曲げたまま歌う、難易度が高いカジモド役者さん

主人公のカジモドは、背骨と顔が曲がり、身体が不自由な役。このカジモドを演出するのに、身体にコブをくっつけるのですが、それに加え、役者さんは身体や顔を折り曲げた状態で歌ったり演じたりします。

身体に大きな負荷がかかった状態で歌う、「Out There(陽射しの中へ)」「Made of Stone(石になろう)」は、一体どこからその声が出ているのかと圧倒されます。

②単純な「悪人」とは言えないフロロー

映画のノートルダムの鐘では、ディズニーヴィラン(悪人)として描かれるフロローですが、舞台版では単純に悪人と呼ぶことはできません。醜い赤ん坊のカジモドを自らの手で育ててきた、ある意味情の深い人物です。

エスメラルダに惹かれて自分を見失っていく時、フロローを自業自得とみるか、哀れとみるか、怪物とみるか。フロローを演じる役者さんや、カジモド役者さんとの組み合わせによって、毎回印象が変わるほど、深みのあるキャラクターです。

③美しいエスメラルダの踊り

ジプシーの踊り子「エスメラルダ」が登場するのは、らんちき祭りのシーン。ジプシーの王様クロパンの紹介で、タンバリンのリズムにのって歌い、踊ります。人々を魅了するエスメラルダの踊り。舞台上でも非常に華やかで見ごたえがあります。

④カジモドの友達「ガーゴイル」や「石像」

大聖堂で一人ぼっちで暮らすカジモドにとって、ノートルダム大聖堂にあるガーゴイルや石像は、彼の友達。ガーゴイルとは怪物などをかたどった彫刻で、雨樋の役割をします。実際のパリのノートルダム大聖堂にもあります。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」では、アンサンブルさんたちが、ガーゴイルや石像を演じ、カジモドとお話ししたりカジモドを助けたり。ノートルダムンの鐘は重い作品ですが、ガーゴイルや石像たちのカジモドへの優しいまなざしが、温かい気持ちにさせてくれるかもしれません。

⑤クワイヤ(聖歌隊)の美しい歌声

劇団四季の「ノートルダムの鐘」は、舞台の奥にあるタワーの2段目に、クワイヤ(聖歌隊)が16名、常駐しています。有名な曲がいくつかあるノートルダムの鐘ですが、クワイヤが歌うミサのような曲が非常に美しいことも、この作品の特徴。

クワイヤのメンバーは、オペラ座の怪人で主役のファントム役を演じた高井治さんや、「28 1/2妄想の巨人」のエンディング曲「慟哭の巨人」を歌った永井崇多宏さんなど、ほかの公演では主役級の人が勢ぞろい。

透明感と厚みのあるコーラスに心が洗われます。

この作品に登場するクワイヤは、聖歌隊としてだけでなく、「石像」「お祭りを見に来た人」と場面に応じて演じ分けもしています。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」ナンバー一覧


英語タイトル日本語タイトル
1幕
Olim
オーリム(いつか)アンサンブル、クワイヤ
The Bells of Notre Dameノートルダムの鐘フロロー、ジェアン、デュパン神父、アンサンブル、クワイヤ
Out There陽ざしの中へフロロー、カジモド
Topsy Turvyトプシー・ターヴィー(パート1)クロパン、カジモド、アンサンブル
Rest and Recreation息抜きフィーバス、フロロー、アンサンブル
Rhythm of the Tambourineタンバリンのリズムエスメラルダ、クロパン、フロロー、フィーバス、カジモド
Topsy Turvyトプシー・ターヴィー(パート2)エスメラルダ、クロパン、アンサンブル
Into Nortre Dameサンクチュアリー~聖域カジモド、フロロー、エスメラルダ、アンサンブル
God Help the Outcasts神よ 弱き者を救いたまえエスメラルダ、アンサンブル、クワイヤ
Top of the World世界の頂上でカジモド、エスメラルダ、アンサンブル
Tavern Song (Thai Mol Piyas)酒場の歌エスメラルダ、フロロー、アンサンブル
Heaven’s Light天国の光カジモド
Hellfire地獄の炎フロロー、男性アンサンブル、クワイヤ
Esmeraldaエスメラルダ全キャスト
2幕
Entr’acte
間奏曲(アントラクト)クワイヤ
Flight into Egyptエジプトへの逃避カジモド、聖アフロディージアス、アンサンブル
The Court of Miracles奇跡御殿クロパン、アンサンブル
In a place of Miracles奇跡もとめてエスメラルダ、フィーバス、カジモド、クロパン、アンサンブル
Justice in Parisノートルダムの鐘 リプライズアンサンブル
Somedayいつかエスメラルダ、フィーバス
Madeof Stone石になろうカジモド、アンサンブル
Finaleフィナーレ全キャスト

観劇前に予習するなら・・・抑えておきたい3曲

①Out There(陽射しの中へ)/カジモド

動画の1:07~で流れている曲。「一度で….いいから…ここを…抜け出し….踏み出そう….陽射しの中へ~」

「僕は醜いから」と、大聖堂で一人ぽっちで暮らしていたカジモドが、「たった一日だけで良いから外に出てみたい」と、勇気を出して外の世界く決意をするビッグナンバーです。

映画版のノートルダムの鐘では、「僕の願い」が邦題でした。舞台版では、カジモドの一歩外へ…という気持ちを強調するため、「陽射しの中へ」というタイトルになっています。

背中を丸め顔をゆがめたまま歌いだし、だんだんとカジモドの中で憧れや希望に満ちていく様が強く伝わってきます。

②Hellfire(地獄の炎)/フロロー、アンサンブル、クワイヤ

動画の0:58~で流れている曲。「地獄の炎….燃える欲望…」

聖職者のフロローがエスメラルダに惹かれてしまい、最初は神に救いを求めていたのが、徐々に「悪いのはあの女だ!」と、自らを改めず悪魔に魂を売り渡すような曲です。

フロローとクワイヤの激しい対話、フロローの執念がすさまじく、劇場全体が音圧で圧倒されるほど。この作品のもう一人の主役は間違いなくフロロー、という事がよくわかるナンバーです。

映画版のノートルダムの鐘では、「罪の炎」が邦題でした。

③Someday(いつか)/エスメラルダ、フィーバス

フロローに恋愛感情を持たれせいで捕らえられたエスメラルダと、彼女をかばって一緒に捕まったフィーバス。

翌朝は処刑される、という状況の中「いつか人々がもっと懸命になり、正義の夜明けがくる」ことを願った美しいバラード。です。

映画版のノートルダムの鐘でも、一瞬Somedayのメロディ―が流れますが歌詞はなし。最後のエンドロールで使われています。ケルティックウーマンなど、有名歌手にもカバーされています。

スタッフ

原作:ヴィクトル・ユーゴー
作曲:アラン・メンケン
作詞:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ピーター・パーネル
演出:スコット・シュワルツ
振付:チェイス・ブロック

劇場

オリジナル初演:2014年/北米カリフォルニア州サンディエゴのラ・ホイヤ劇場※
一度、1999年にベルリンで上演されているが、これを大幅に改良したものが上記。

日本初演:2016年/劇団四季

2016年12月11日~2017年6月25日:四季劇場[秋](東京初演)
2017年7月23日~9月28日:京都劇場(京都初演)
2018年4月8日~8月28日:KAAT 神奈川芸術劇場(横浜初演)
2018年9月22日~:5月19日:名古屋四季劇場(名古屋初演)
2019年7月28日~:京都劇場

CD

劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック(カジモド:飯田達郎)
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劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック(カジモド:海宝直人)
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劇団四季 ノートルダムの鐘CD 限定豪華版(カジモド:飯田達郎、ボーナストラックカジモド:海宝直人)
ノートルダムの鐘 アメリカ公演 キャストレコーディング(the Hunchback of Notre Dame)
Der Glöckner Von Notre Dame-das Musical(ドイツ、ベルリンキャスト)

ノートルダムの鐘のプロモーション映像

劇団四季プロモーションVTRより

キャスト
カジモド:飯田達郎
フロロー:芝清道
エスメラルダ:岡村美南
フィーバス:清水大星
クロパン:阿部よしつぐ


Disney On BroadwayよりメイキングVTR

キャスト
カジモド:Michael Arden/マイケル・アーデン
フロロー:Patrick Page/パトリック・ページ
エスメラルダ:Ciara Renée/シアラ・ルネ
フィーバス:Andrew Samonsky/アンドリュー・サモンスキー
クロパン:Erik Liberman/エリック・リバーマン

ノートルダムの鐘が見られる動画サービスはこちら↓
「ノートルダムの鐘」動画配信はどこで見られる?(アニメ、フル、日本語吹き替え、字幕、レンタルなど)

見た目、考え、人種、性別…

人は時として、自分とは異なると感じるものに対して、受け入れがたい時があります。

そんな時、人はどうするのか?

  • 異質なものに対して攻撃をしかけるのか
  • 攻撃に便乗するのか
  • 傍観するのか
  • または攻撃されているものを救うのか

「ノートルダムの鐘」は、フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーが書いた小説「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」原作。人種差別や偏見に切り込んだミュージカル作品です。

楽曲は、ディズニー作品「アラジン」「美女と野獣」「リトル・マーメイド」などを手掛けたアラン・メンケン氏が作曲。ディズニーシーのアトラクション、シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ内のBGMもアラン・メンケン氏が手がけています。

きねちゃん

ミュージカル『ノートルダムの鐘』の日本公演は、劇団四季によって上演されています。2016年12月11日に四季の秋劇場で初演を迎え、公演を重ねるにつれ評判を呼び、初演の東京、次の京都公演では、チケットが瞬く間に完売するほどでした。

なお、ユーゴーの「NOTRE-DAME DE PARIS(パリのノートルダム)」からミュージカル化された作品は2つあります。

  1. 「The Hunchback of Notre Dame」(アメリカ、ディズニー・シアトリカル製作)
  2. 「Notre Dame de Paris」(フランスのミュージカル)

劇団四季が上演しているのは1のディズニー・シアトリカル製作版です。

基本情報

原作/作曲/作詞/脚本/演出/初演

原作:ヴィクトル・ユーゴー
作曲:アラン・メンケン
作詞:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ピーター・パーネル
演出:スコット・シュワルツ

初演:1999年ドイツベルリン※
   2014年北米
   2016年日本(劇団四季)

※初演のドイツベルリンの「Der Glöckner von Notre Dame」はアラン・メンケン作曲ですが、楽曲構成やストーリー展開は現在のものと異なります。ベルリン版を改良したものを北米で公演。現在の四季版も北米公演のものと同じです。

上演時間

約2時間40分(途中20分の休憩はさむ)

ミュージカル「ノートルダムの鐘」のあらすじ(ネタバレなし)

舞台は15世紀末のパリ。ノートルダム大聖堂には、カジモドという背骨がひどく曲がった20歳の青年が住んでいた。

彼の両親はカジモドが赤ん坊の時に病で死亡。叔父であり、ノートルダムの大助祭であるフロローに引き取られたが、その容貌の醜さから外へ出ることは許されず、20年の歳月を大聖堂の中だけで過ごしてきた。

毎年行われる「らんちき祭り(トプリー・ターヴィー)」の日。カジモドは、たった1日だけで良いから、と思い切って外の世界へ出ていく。しかしそこで彼が味わったのは、彼の容姿の醜さに対する人々からの罵倒やあざけり。

そんな中、ただ一人、ジプシーの美しい踊り子「エスメラルダ」が彼を救い出す。

差別なく自分に優しく接してくれるエスメラルダに対し、カジモドは淡い恋心を抱く。しかしエスメラルダに恋心を抱いたのは、カジモドだけではなかった。大聖堂警備隊長フィーバスと、カジモドの叔父であるフロローもエスメラルダに惹かれる。

真面目な聖職者として生きてきたフロローは、自分を惑わすエスメラルダを「悪」と考え、パリを燃やし尽くしてでも捕らえようとする。

カジモドはエスメラルダを助けるために立ち上がるが…..

作品特徴
娯楽
(3.0)
悲劇
(5.0)
ミステリー
(2.0)
ラブ
(4.0)
ノンフィクション
(1.0)
子供向け
(1.0)
ダンス
(4.0)

物語の舞台:フランス、パリ
演奏:録音

ネタバレを知りたい方はこちらを参考にしてください↓
ミュージカル『ノートルダムの鐘』ネタバレと結末!愛をつらぬいたカジモド

主要登場人物

きねちゃん

キャラクターの人物設定が、舞台版(ミュージカル)、原作、映画版と異なります。こちらで紹介するのは、ミュージカル版「ノートルダムの鐘」の人物像です。

人物相関図

カジモド(主人公)

ノートルダム大聖堂の鐘突き塔に住む心優しい20歳の青年。お友だちは、石像、ガーゴイル(彫刻)、鐘、窓。生まれながらに背骨がまがり醜い顔をしている。また、毎日鐘をついているせいで、耳が悪い。親代わりに育ててくれた叔父のフロロー大助祭に対して忠実であるが、エスメラルダに出会い、フロローとの関係が変っていく。

フロロー(聖職者/カジモドの叔父)

ノートルダム大聖堂の大助祭。人々からは畏れられている。幼いころ、弟のジェアンと伴にみなしごになり兄弟仲良く暮らしてきたが、ジェアンを亡くし、その際、カジモドをひきとる。ディズニー映画版とはちがって、「悪者」とは言えないキャラクター。街の秩序を守るため風紀を乱すジプシーを追放しようとする。そんな時、ジプシーのエスメラルダに出会い惹かれてしまい、正気を失っていく。

エスメラルダ(ジプシーの踊り子)

美しいジプシーの踊り子。観るものを魅了する。身分や外見に惑わされない、まっすぐな心を持つ女性。カジモドの最初の友達。のちに大聖堂警備隊長フィーバスと恋に落ちる。

フィーバス

ノートルダム大聖堂の警備隊長でフロローに仕える忠実な兵士。しかしフロローの、ジプシーやエスメラルダに対する横暴に疑問を抱く。カジモドに対して差別なく、友達のように接する。

クロパン

ジプシーの王様でリーダー。切れ味が鋭くしたたかで、仲間を見捨てない人情家。この作品において、現代と「ノートルダムの鐘」の世界をつなぐ、ストーリーテイラーのような役割ももつ。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」の見所は?

①身体を曲げたまま歌う、難易度が高いカジモド役者さん

主人公のカジモドは、背骨と顔が曲がり、身体が不自由な役。このカジモドを演出するのに、身体にコブをくっつけるのですが、それに加え、役者さんは身体や顔を折り曲げた状態で歌ったり演じたりします。

身体に大きな負荷がかかった状態で歌う、「Out There(陽射しの中へ)」「Made of Stone(石になろう)」は、一体どこからその声が出ているのかと圧倒されます。

②単純な「悪人」とは言えないフロロー

映画のノートルダムの鐘では、ディズニーヴィラン(悪人)として描かれるフロローですが、舞台版では単純に悪人と呼ぶことはできません。醜い赤ん坊のカジモドを自らの手で育ててきた、ある意味情の深い人物です。

エスメラルダに惹かれて自分を見失っていく時、フロローを自業自得とみるか、哀れとみるか、怪物とみるか。フロローを演じる役者さんや、カジモド役者さんとの組み合わせによって、毎回印象が変わるほど、深みのあるキャラクターです。

③美しいエスメラルダの踊り

ジプシーの踊り子「エスメラルダ」が登場するのは、らんちき祭りのシーン。ジプシーの王様クロパンの紹介で、タンバリンのリズムにのって歌い、踊ります。人々を魅了するエスメラルダの踊り。舞台上でも非常に華やかで見ごたえがあります。

④カジモドの友達「ガーゴイル」や「石像」

大聖堂で一人ぼっちで暮らすカジモドにとって、ノートルダム大聖堂にあるガーゴイルや石像は、彼の友達。ガーゴイルとは怪物などをかたどった彫刻で、雨樋の役割をします。実際のパリのノートルダム大聖堂にもあります。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」では、アンサンブルさんたちが、ガーゴイルや石像を演じ、カジモドとお話ししたりカジモドを助けたり。ノートルダムンの鐘は重い作品ですが、ガーゴイルや石像たちのカジモドへの優しいまなざしが、温かい気持ちにさせてくれるかもしれません。

⑤クワイヤ(聖歌隊)の美しい歌声

劇団四季の「ノートルダムの鐘」は、舞台の奥にあるタワーの2段目に、クワイヤ(聖歌隊)が16名、常駐しています。有名な曲がいくつかあるノートルダムの鐘ですが、クワイヤが歌うミサのような曲が非常に美しいことも、この作品の特徴。

クワイヤのメンバーは、オペラ座の怪人で主役のファントム役を演じた高井治さんや、「28 1/2妄想の巨人」のエンディング曲「慟哭の巨人」を歌った永井崇多宏さんなど、ほかの公演では主役級の人が勢ぞろい。

透明感と厚みのあるコーラスに心が洗われます。

この作品に登場するクワイヤは、聖歌隊としてだけでなく、「石像」「お祭りを見に来た人」と場面に応じて演じ分けもしています。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」ナンバー一覧


英語タイトル日本語タイトル
1幕
Olim
オーリム(いつか)アンサンブル、クワイヤ
The Bells of Notre Dameノートルダムの鐘フロロー、ジェアン、デュパン神父、アンサンブル、クワイヤ
Out There陽ざしの中へフロロー、カジモド
Topsy Turvyトプシー・ターヴィー(パート1)クロパン、カジモド、アンサンブル
Rest and Recreation息抜きフィーバス、フロロー、アンサンブル
Rhythm of the Tambourineタンバリンのリズムエスメラルダ、クロパン、フロロー、フィーバス、カジモド
Topsy Turvyトプシー・ターヴィー(パート2)エスメラルダ、クロパン、アンサンブル
Into Nortre Dameサンクチュアリー~聖域カジモド、フロロー、エスメラルダ、アンサンブル
God Help the Outcasts神よ 弱き者を救いたまえエスメラルダ、アンサンブル、クワイヤ
Top of the World世界の頂上でカジモド、エスメラルダ、アンサンブル
Tavern Song (Thai Mol Piyas)酒場の歌エスメラルダ、フロロー、アンサンブル
Heaven’s Light天国の光カジモド
Hellfire地獄の炎フロロー、男性アンサンブル、クワイヤ
Esmeraldaエスメラルダ全キャスト
2幕
Entr’acte
間奏曲(アントラクト)クワイヤ
Flight into Egyptエジプトへの逃避カジモド、聖アフロディージアス、アンサンブル
The Court of Miracles奇跡御殿クロパン、アンサンブル
In a place of Miracles奇跡もとめてエスメラルダ、フィーバス、カジモド、クロパン、アンサンブル
Justice in Parisノートルダムの鐘 リプライズアンサンブル
Somedayいつかエスメラルダ、フィーバス
Madeof Stone石になろうカジモド、アンサンブル
Finaleフィナーレ全キャスト

観劇前に予習するなら・・・抑えておきたい3曲

①Out There(陽射しの中へ)/カジモド

動画の1:07~で流れている曲。「一度で….いいから…ここを…抜け出し….踏み出そう….陽射しの中へ~」

「僕は醜いから」と、大聖堂で一人ぽっちで暮らしていたカジモドが、「たった一日だけで良いから外に出てみたい」と、勇気を出して外の世界く決意をするビッグナンバーです。

映画版のノートルダムの鐘では、「僕の願い」が邦題でした。舞台版では、カジモドの一歩外へ…という気持ちを強調するため、「陽射しの中へ」というタイトルになっています。

背中を丸め顔をゆがめたまま歌いだし、だんだんとカジモドの中で憧れや希望に満ちていく様が強く伝わってきます。

②Hellfire(地獄の炎)/フロロー、アンサンブル、クワイヤ

動画の0:58~で流れている曲。「地獄の炎….燃える欲望…」

聖職者のフロローがエスメラルダに惹かれてしまい、最初は神に救いを求めていたのが、徐々に「悪いのはあの女だ!」と、自らを改めず悪魔に魂を売り渡すような曲です。

フロローとクワイヤの激しい対話、フロローの執念がすさまじく、劇場全体が音圧で圧倒されるほど。この作品のもう一人の主役は間違いなくフロロー、という事がよくわかるナンバーです。

映画版のノートルダムの鐘では、「罪の炎」が邦題でした。

③Someday(いつか)/エスメラルダ、フィーバス

フロローに恋愛感情を持たれせいで捕らえられたエスメラルダと、彼女をかばって一緒に捕まったフィーバス。

翌朝は処刑される、という状況の中「いつか人々がもっと懸命になり、正義の夜明けがくる」ことを願った美しいバラード。です。

映画版のノートルダムの鐘でも、一瞬Somedayのメロディ―が流れますが歌詞はなし。最後のエンドロールで使われています。ケルティックウーマンなど、有名歌手にもカバーされています。

スタッフ

原作:ヴィクトル・ユーゴー
作曲:アラン・メンケン
作詞:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ピーター・パーネル
演出:スコット・シュワルツ
振付:チェイス・ブロック

劇場

オリジナル初演:2014年/北米カリフォルニア州サンディエゴのラ・ホイヤ劇場※
一度、1999年にベルリンで上演されているが、これを大幅に改良したものが上記。

日本初演:2016年/劇団四季

2016年12月11日~2017年6月25日:四季劇場[秋](東京初演)
2017年7月23日~9月28日:京都劇場(京都初演)
2018年4月8日~8月28日:KAAT 神奈川芸術劇場(横浜初演)
2018年9月22日~:5月19日:名古屋四季劇場(名古屋初演)
2019年7月28日~:京都劇場

CD

劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック(カジモド:飯田達郎)
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劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック(カジモド:海宝直人)
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劇団四季 ノートルダムの鐘CD 限定豪華版(カジモド:飯田達郎、ボーナストラックカジモド:海宝直人)
ノートルダムの鐘 アメリカ公演 キャストレコーディング(the Hunchback of Notre Dame)
Der Glöckner Von Notre Dame-das Musical(ドイツ、ベルリンキャスト)

ノートルダムの鐘のプロモーション映像

劇団四季プロモーションVTRより

キャスト
カジモド:飯田達郎
フロロー:芝清道
エスメラルダ:岡村美南
フィーバス:清水大星
クロパン:阿部よしつぐ


Disney On BroadwayよりメイキングVTR

キャスト
カジモド:Michael Arden/マイケル・アーデン
フロロー:Patrick Page/パトリック・ページ
エスメラルダ:Ciara Renée/シアラ・ルネ
フィーバス:Andrew Samonsky/アンドリュー・サモンスキー
クロパン:Erik Liberman/エリック・リバーマン

ノートルダムの鐘が見られる動画サービスはこちら↓
「ノートルダムの鐘」動画配信はどこで見られる?(アニメ、フル、日本語吹き替え、字幕、レンタルなど)

[/rate]
物語の舞台:フランス、パリ
演奏:録音

ネタバレを知りたい方はこちらを参考にしてください↓
ミュージカル『ノートルダムの鐘』ネタバレと結末!愛をつらぬいたカジモド

主要登場人物

きねちゃん

キャラクターの人物設定が、舞台版(ミュージカル)、原作、映画版と異なります。こちらで紹介するのは、ミュージカル版「ノートルダムの鐘」の人物像です。

人物相関図

カジモド(主人公)

ノートルダム大聖堂の鐘突き塔に住む心優しい20歳の青年。お友だちは、石像、ガーゴイル(彫刻)、鐘、窓。生まれながらに背骨がまがり醜い顔をしている。また、毎日鐘をついているせいで、耳が悪い。親代わりに育ててくれた叔父のフロロー大助祭に対して忠実であるが、エスメラルダに出会い、フロローとの関係が変っていく。

フロロー(聖職者/カジモドの叔父)

ノートルダム大聖堂の大助祭。人々からは畏れられている。幼いころ、弟のジェアンと伴にみなしごになり兄弟仲良く暮らしてきたが、ジェアンを亡くし、その際、カジモドをひきとる。ディズニー映画版とはちがって、「悪者」とは言えないキャラクター。街の秩序を守るため風紀を乱すジプシーを追放しようとする。そんな時、ジプシーのエスメラルダに出会い惹かれてしまい、正気を失っていく。

エスメラルダ(ジプシーの踊り子)

美しいジプシーの踊り子。観るものを魅了する。身分や外見に惑わされない、まっすぐな心を持つ女性。カジモドの最初の友達。のちに大聖堂警備隊長フィーバスと恋に落ちる。

フィーバス

ノートルダム大聖堂の警備隊長でフロローに仕える忠実な兵士。しかしフロローの、ジプシーやエスメラルダに対する横暴に疑問を抱く。カジモドに対して差別なく、友達のように接する。

クロパン

ジプシーの王様でリーダー。切れ味が鋭くしたたかで、仲間を見捨てない人情家。この作品において、現代と「ノートルダムの鐘」の世界をつなぐ、ストーリーテイラーのような役割ももつ。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」の見所は?

①身体を曲げたまま歌う、難易度が高いカジモド役者さん

主人公のカジモドは、背骨と顔が曲がり、身体が不自由な役。このカジモドを演出するのに、身体にコブをくっつけるのですが、それに加え、役者さんは身体や顔を折り曲げた状態で歌ったり演じたりします。

身体に大きな負荷がかかった状態で歌う、「Out There(陽射しの中へ)」「Made of Stone(石になろう)」は、一体どこからその声が出ているのかと圧倒されます。

②単純な「悪人」とは言えないフロロー

映画のノートルダムの鐘では、ディズニーヴィラン(悪人)として描かれるフロローですが、舞台版では単純に悪人と呼ぶことはできません。醜い赤ん坊のカジモドを自らの手で育ててきた、ある意味情の深い人物です。

エスメラルダに惹かれて自分を見失っていく時、フロローを自業自得とみるか、哀れとみるか、怪物とみるか。フロローを演じる役者さんや、カジモド役者さんとの組み合わせによって、毎回印象が変わるほど、深みのあるキャラクターです。

③美しいエスメラルダの踊り

ジプシーの踊り子「エスメラルダ」が登場するのは、らんちき祭りのシーン。ジプシーの王様クロパンの紹介で、タンバリンのリズムにのって歌い、踊ります。人々を魅了するエスメラルダの踊り。舞台上でも非常に華やかで見ごたえがあります。

④カジモドの友達「ガーゴイル」や「石像」

大聖堂で一人ぼっちで暮らすカジモドにとって、ノートルダム大聖堂にあるガーゴイルや石像は、彼の友達。ガーゴイルとは怪物などをかたどった彫刻で、雨樋の役割をします。実際のパリのノートルダム大聖堂にもあります。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」では、アンサンブルさんたちが、ガーゴイルや石像を演じ、カジモドとお話ししたりカジモドを助けたり。ノートルダムンの鐘は重い作品ですが、ガーゴイルや石像たちのカジモドへの優しいまなざしが、温かい気持ちにさせてくれるかもしれません。

⑤クワイヤ(聖歌隊)の美しい歌声

劇団四季の「ノートルダムの鐘」は、舞台の奥にあるタワーの2段目に、クワイヤ(聖歌隊)が16名、常駐しています。有名な曲がいくつかあるノートルダムの鐘ですが、クワイヤが歌うミサのような曲が非常に美しいことも、この作品の特徴。

クワイヤのメンバーは、オペラ座の怪人で主役のファントム役を演じた高井治さんや、「28 1/2妄想の巨人」のエンディング曲「慟哭の巨人」を歌った永井崇多宏さんなど、ほかの公演では主役級の人が勢ぞろい。

透明感と厚みのあるコーラスに心が洗われます。

この作品に登場するクワイヤは、聖歌隊としてだけでなく、「石像」「お祭りを見に来た人」と場面に応じて演じ分けもしています。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」ナンバー一覧


英語タイトル日本語タイトル
1幕
Olim
オーリム(いつか)アンサンブル、クワイヤ
The Bells of Notre Dameノートルダムの鐘フロロー、ジェアン、デュパン神父、アンサンブル、クワイヤ
Out There陽ざしの中へフロロー、カジモド
Topsy Turvyトプシー・ターヴィー(パート1)クロパン、カジモド、アンサンブル
Rest and Recreation息抜きフィーバス、フロロー、アンサンブル
Rhythm of the Tambourineタンバリンのリズムエスメラルダ、クロパン、フロロー、フィーバス、カジモド
Topsy Turvyトプシー・ターヴィー(パート2)エスメラルダ、クロパン、アンサンブル
Into Nortre Dameサンクチュアリー~聖域カジモド、フロロー、エスメラルダ、アンサンブル
God Help the Outcasts神よ 弱き者を救いたまえエスメラルダ、アンサンブル、クワイヤ
Top of the World世界の頂上でカジモド、エスメラルダ、アンサンブル
Tavern Song (Thai Mol Piyas)酒場の歌エスメラルダ、フロロー、アンサンブル
Heaven’s Light天国の光カジモド
Hellfire地獄の炎フロロー、男性アンサンブル、クワイヤ
Esmeraldaエスメラルダ全キャスト
2幕
Entr’acte
間奏曲(アントラクト)クワイヤ
Flight into Egyptエジプトへの逃避カジモド、聖アフロディージアス、アンサンブル
The Court of Miracles奇跡御殿クロパン、アンサンブル
In a place of Miracles奇跡もとめてエスメラルダ、フィーバス、カジモド、クロパン、アンサンブル
Justice in Parisノートルダムの鐘 リプライズアンサンブル
Somedayいつかエスメラルダ、フィーバス
Madeof Stone石になろうカジモド、アンサンブル
Finaleフィナーレ全キャスト

観劇前に予習するなら・・・抑えておきたい3曲

①Out There(陽射しの中へ)/カジモド

動画の1:07~で流れている曲。「一度で….いいから…ここを…抜け出し….踏み出そう….陽射しの中へ~」

「僕は醜いから」と、大聖堂で一人ぽっちで暮らしていたカジモドが、「たった一日だけで良いから外に出てみたい」と、勇気を出して外の世界く決意をするビッグナンバーです。

映画版のノートルダムの鐘では、「僕の願い」が邦題でした。舞台版では、カジモドの一歩外へ…という気持ちを強調するため、「陽射しの中へ」というタイトルになっています。

背中を丸め顔をゆがめたまま歌いだし、だんだんとカジモドの中で憧れや希望に満ちていく様が強く伝わってきます。

②Hellfire(地獄の炎)/フロロー、アンサンブル、クワイヤ

動画の0:58~で流れている曲。「地獄の炎….燃える欲望…」

聖職者のフロローがエスメラルダに惹かれてしまい、最初は神に救いを求めていたのが、徐々に「悪いのはあの女だ!」と、自らを改めず悪魔に魂を売り渡すような曲です。

フロローとクワイヤの激しい対話、フロローの執念がすさまじく、劇場全体が音圧で圧倒されるほど。この作品のもう一人の主役は間違いなくフロロー、という事がよくわかるナンバーです。

映画版のノートルダムの鐘では、「罪の炎」が邦題でした。

③Someday(いつか)/エスメラルダ、フィーバス

フロローに恋愛感情を持たれせいで捕らえられたエスメラルダと、彼女をかばって一緒に捕まったフィーバス。

翌朝は処刑される、という状況の中「いつか人々がもっと懸命になり、正義の夜明けがくる」ことを願った美しいバラード。です。

映画版のノートルダムの鐘でも、一瞬Somedayのメロディ―が流れますが歌詞はなし。最後のエンドロールで使われています。ケルティックウーマンなど、有名歌手にもカバーされています。

スタッフ

原作:ヴィクトル・ユーゴー
作曲:アラン・メンケン
作詞:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ピーター・パーネル
演出:スコット・シュワルツ
振付:チェイス・ブロック

劇場

オリジナル初演:2014年/北米カリフォルニア州サンディエゴのラ・ホイヤ劇場※
一度、1999年にベルリンで上演されているが、これを大幅に改良したものが上記。

日本初演:2016年/劇団四季

2016年12月11日~2017年6月25日:四季劇場[秋](東京初演)
2017年7月23日~9月28日:京都劇場(京都初演)
2018年4月8日~8月28日:KAAT 神奈川芸術劇場(横浜初演)
2018年9月22日~:5月19日:名古屋四季劇場(名古屋初演)
2019年7月28日~:京都劇場

CD

劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック(カジモド:飯田達郎)
[wpap service=”with” type=”detail” id=”B07G29RCZB” title=”劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック 東京初演キャスト カジモド役:飯…”]

劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック(カジモド:海宝直人)
[wpap service=”with” type=”detail” id=”B07G21QL7W” title=”劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」オリジナル・サウンドトラック 東京初演キャスト カジモド役:海…”]

劇団四季 ノートルダムの鐘CD 限定豪華版(カジモド:飯田達郎、ボーナストラックカジモド:海宝直人)
ノートルダムの鐘 アメリカ公演 キャストレコーディング(the Hunchback of Notre Dame)
Der Glöckner Von Notre Dame-das Musical(ドイツ、ベルリンキャスト)

ノートルダムの鐘のプロモーション映像

劇団四季プロモーションVTRより

キャスト
カジモド:飯田達郎
フロロー:芝清道
エスメラルダ:岡村美南
フィーバス:清水大星
クロパン:阿部よしつぐ


Disney On BroadwayよりメイキングVTR

キャスト
カジモド:Michael Arden/マイケル・アーデン
フロロー:Patrick Page/パトリック・ページ
エスメラルダ:Ciara Renée/シアラ・ルネ
フィーバス:Andrew Samonsky/アンドリュー・サモンスキー
クロパン:Erik Liberman/エリック・リバーマン

ノートルダムの鐘が見られる動画サービスはこちら↓
「ノートルダムの鐘」動画配信はどこで見られる?(アニメ、フル、日本語吹き替え、字幕、レンタルなど)